2014年8月4日月曜日

マカオ

マカオとの国境。


ここも車とバイクは制限されているのか、全員徒歩。
大半は中国人またはマカオ人だが、欧米人もちらほら。
自転車は僕ひとりだけ。

マカオ・香港は中国の一部であって中国ではない。
パスポートにはスタンプが押され、これで出国したことになる。

マカオに入国。
こちらはスタンプは押されず、レシートのような紙を1枚もらうだけ。
ノービザで90日滞在可。



マカオについて。

1513年、ポルトガルがマカオに渡来し、中国と交易を開始。
フランシスコ・ザビエルがマカオを拠点にしてアジアにおけるキリスト教布教をおこなった。
1887年、ポルトガルが統治権を獲得して植民地となった。
1999年、中国に返還されて特別行政区となった。
返還後も、一国二制度のもとに高度な自治が保持されている。

漢族95%。
公用語は中国語とポルトガル語。
道路標識などはニ言語表記だが、日常会話でポルトガル語が使われることはほぼない。

面積は、品川区よりは大きいが板橋区よりは小さい。
人口は55万人で、板橋区と同じぐらい。
なのでまあ、ほぼ板橋区ですよ。
ひとつの独立国としてみなした場合、人口密度は世界一で、1万8424人/k㎡。

自転車を押しながら歩道を歩いていて、何か変だな、と違和感があった。
数分歩いて、思わず「あれっ!」と声を上げてしまった。

・・・左側通行じゃん!


ポルトガルって行ったことないけど、たぶんヨーロッパはイギリス以外はたいてい右側通行。
まさかの左側通行に衝撃を受けたが、自転車旅行者以外の人にこういう話をしてもどうでもいいことみたいで、あまり興味を持ってもらえない。



マカオといったら、中国の中のヨーロッパ、というイメージだったのだが、なんだか今まで見てきた中国よりも中国的。





中心地に近づくにつれて、コロニアルになってきた。




まずは宿探し。
この過密地帯で何よりも気がかりなのは、自転車を置くスペースがあるかどうか。

何軒か安宿をあたってみたが、自転車は断られた。
そして何かの間違いだろうか、エアコンなしのボロ宿でも250パタカ(3212円)と言われた。
自転車を置かせてもらえそうな中級宿、中国だったら100元(1659円)前後のレベル、をあたってみたら、900パタカ(1万1566円)と言われて腰を抜かした。

マカオは高い、とは聞いていたが、これは異常だ。
ネットに書かれている安宿情報の料金より数倍に跳ね上がっている。
こうなったらもう、とにかく最安宿を選んで、自転車は強引に入れさせてもらうしかない、と思ってやって来たのがここ。


皇宮旅館 = The Imperial Palace Hotel
その華やかなネーミングとは裏腹に、中を入るとそこはまるでカンボジアのトゥール・スレン強制収容所のように陰鬱で、暗く狭く息苦しい。

窓なし、エアコンなし、Wi-Fiなし、トイレ・シャワー共同(めちゃ汚い)で、なんと170パタカ(2184円)。


この、クオリティとプライスの釣り合ってなさ具合は、過去最大ではないか。
東南アジアだったら、これにWi-Fiがついて300円前後だろう。

ちなみに僕が調べたサイトでは、この宿は40パタカ(514円)と書かれていた。
4倍強の値上がり!?

宿のおばちゃんは、「room」とか「money」とかの基本英単語はかろうじて通じる。
でも「How much?」は通じなかった。
値上げするならクオリティも上げなさい、がんばって英語も勉強しなさい。

ここは中国ではないので、外国人宿泊拒否のルールはない(むしろ外国人しか泊まりに来ないであろう)。
ネットは使わなかったが、ネット規制もないはず。





エッグタルト。

1個8パタカ(102円)。

さすが観光地だけあって、外国人が多い。
黒人なんて久しぶりに見たな。

地元マカオ人と接してみると、感触としては今まで見てきた中国人と大きな違いはない。
マナー・行儀が2~3レベルだけ上がった中国人、といった感じ。

















すごく、ケバケバしいです。









あの宿は純粋に寝るためだけのものなので、寝る時間になるまでは、外ですごす。
とても蒸し暑いので、高級デパートに入ってエスカレーターを昇ったり降りたりを繰り返す。
カジノの中も、1階ロビーぐらいだったら軽装で入っても問題ないみたいなので、特にやることもなくひたすら涼む。

マカオは1泊だな。
ここに2泊以上する気にはとてもなれない。







マカオパタカ。




香港ドルも同様に流通しており、ATMではいずれかを選択できる。
マカオで香港ドルは使えるが、香港でマカオパタカは使えない。


Hong Kong



6 件のコメント:

  1. 名前負け甚だしいですね。
    香港、マカオあたりだったらyouth hostel(青年旅舎)はないのですか?
    色んなクオリティがまだずっとマシのような気がしますが。

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    1. 日本語読みしても「コウキュウリョカン」で、おかしな感じになりますね。
      マカオに青年旅舎はあるらしいですが、料金不詳、おそらく高いです。
      香港も値上がりしてますが、今いるドミトリーはなかなか快適です。

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  2. 170パタカの宿、よく見つけましたねえ。ユースはコロアン島にあり、自転車でいけませんので、勧めませんでした。今物価は香港の方が安いですよ。

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    1. 理由があっての値上がりだとは思いますが、さすがにこのままでは観光客もマカオに寄りつかなくなるのでは、と思いました。
      バックパッカーも少なかった気がします。

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  3. このボーダー懐かしいです!
    マカオはホテルが高すぎなのでカジノのクロークにバックパックを預けて1泊2日短期集中決戦で観光し、夜はひたすらカジノでちまちま賭けて夜を明かしました(その後公園で仮眠)。中国本土から入ると物価の違いにぶったまげますよね。ただマカオの宿の高さは他の物価と比べても以上ですが。

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    1. たくましいな。
      でもこんな状況だったら、そういうスタイルにならざるをえないか、あるいは日帰りか。
      それにしても何だろうね、地価が高騰してるんだろうけど、発展とともに値上がりしていくならともかく、ボロ宿の値上がりは勘弁だよね。

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