川の対岸から見たタージ・マハル。
ここには皇帝自身の墓を黒の大理石でつくって双方を橋で結ぶ、という構想があったらしいが、果たせずに終わった。
タージ・マハルからここまで来るには、橋がかなり離れているので大きく迂回しなければならない。
この敷地内はインド人5ルピー(7.8円)、外国人100ルピー(156円)。
距離がある上にこのクソ暑さだと、歩いて来る外国人はめずらしいのか、途中で何度もからまれた。
やっぱ歩いた方がいいよね。
「何それ、ネズミ?」
「マニー、マニー。」
「ネズミ食べるの?」
「チョコレート、チョコレート。」
「写真撮らせてよ。」
「マニー、マニー。」
アーグラ城(世界遺産)。
タージ・マハルなら誰でも知ってるが、アーグラなんて街はつい最近まで聞いたこともなかった。
アフリカ旅行中も幾度となく考えたことだが、発展途上国は本当に発展途上しているのだろうか。
数十年後に再びここに来たとして、現在の先進国に近い街並みになっているだろうか。
絶対それはない。
では、インドなりに発展してインド的未来都市になっているだろうか。
それも想像しがたい。
新たな文明の利器が取り入れられたりしてさまざまな変化は生じるのだろうけど、この街のこういう感じ、人々のこういう感じ、はずっと変わらないような気がするのだ。
我々日本人は、発展し続けることが当たり前という認識で生きているから、数十年後の日本は今よりももっとハイテクで先進的な国になっているはず、とイメージできる。
あるいは逆に、少子化やら資源問題やらで経済大国から貧困国へ没落するような悲観的な未来像もあるとは思う。
しかしここの人々は、そのどちらでもない、発展することも没落することもない、日々変わらずただひたすら生き続けている、発展や没落などは超越したまったく別次元の視点で世界を見ている、そんな印象を受けてしまう。
果たしてかれらはどんなビジョンを抱いて生きているのか、これがいつも気になる。
タージ・マハル周辺には外国人向けのレストランが多数あり、和食メニューをそろえた店もいくつかあるが、どこもひどいもんだ。
どの店に入っても何を注文しても、ひどい 。
味はお世辞を言う気にもなれない、量もわずかで(たくさん持ってこられても困るが)、簡単な料理でも30分は待たされる。
多くの店に「Wi-Fi Free」と書かれているが、ほとんど機能していない。
値段は安く、店員の接客態度も悪くないので、文句は言わないようにしているが。
腹は減っているのに食欲がわかない、パキスタンの時と同じ現象が起きている。
デリーでも、 高級和食屋とマック以外で、まともなメシにありつくのは難しかった。
旅行者の間でインドの食が不評なのがよくわかった。
レーはインドでも特別例外だったということだ。
明日、列車でデリーに戻る。
ちゃんと乗れるかどうか、不安。
Agra, India
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