2012年5月20日日曜日

スイスの家庭

スイスに入る少し前から、ザンビアで出会ったスイス人サイクリストとメールでやりとりを繰り返していた。

この人。

中央がスイス人のコリン、右がスペイン人のヨセバ。(ヴィクトリアフォールズの近くにて)

かれらは2009年に旅立ち、アジアを横断し(イラン→日本)、アフリカを縦断し(エジプト→南アフリカ)、現在中南米を縦断している。

http://velobrousse.over-blog.com/ 

コリンは、スイスに関する情報を非常に丁寧に教えてくれた。
そして、ぜひとも家に寄るように、と言ってくれた。

そんなわけで、厚かましくも彼女の実家を訪問。

こんな村。




コリンのご両親は、とてもあたたかく迎えてくれた。
ブザーを押すと、まるで待ち構えていたかのようにすぐに出てきて、部屋を案内してくれた。
きれいに整えられた部屋で、すでにお茶菓子まで用意されていた。


やはり、生活水準は高く、家は立派できれいだ。









ご両親はフランス語のみで、英語はまったく話せない(ベルンまではドイツ語圏だったが、またフランス語圏に入った)。

お父さんは元レーサー。


僕の自転車のホイールの振れを調整してくれた。

折れたキャリアもくっつけてくれた(1ヶ月半ぐらい前に折れたの、まだ直してなかった)。


 ボトルケージがガタついていたので、締めつける部分を交換してくれた。

ホースバンド。
この発想はなかった。

BBもガタついていたので、店に持って行って交換してもらった。


それから、日本製とスイス製の腕時計対決をした。
お父さんの腕時計は、アナログとデジタルのハイブリッドで、ガラス面にタッチするだけで標高や気圧や気温が表示されたり、針がコンパスに早変わりするものだった。

コリンとヨセバがアジアを旅した時のアルバムがあった。
とてもきれいな風景で、僕もこれからアジアに向かう楽しみが倍増した。
それぞれの国に一言ずつコメントが書かれていた。
日本については、「今までの国とは対極的なまでに発展しすぎている。人々は私たちを見ようとしない。」と書かれていた。
アフリカの後ヨーロッパに入った僕と似たようなことを言っている。

かれらは日本の後エジプトに飛び、そこでまた多大なギャップを感じたらしい。

コリンの両親は、コリンとヨセバが日本にいる時に、会いに行ったらしい。
僕が「スイスは物価が高い」と言うと、かれらは「日本も高い」と言う。
おかしいな、日本ではビッグマックのセットで1000円を超えたりすることはないはずだが。

英語を話せる近所の人が通訳に来てくれた。


初めてのチーズフォンデュ。

ちぎったパンをフォークで刺し、トロトロのチーズをからめる。









ローカルな近所づきあいの話題からデリケートな宗教の話題まで、興味深い話がたくさんできた。

スイスでは今までにないほど禁欲生活を強いられていたので、こんな貴重な体験をさせてもらって、幸せな気分。


Reconvilier, Switzerlandにて

Dst. 15903km


10 件のコメント:

  1. ザンビアで出会ったあの二人ね。
    覚えてるよ。

    いい家族じゃないか!
    もう写真からすると我が子のように接してくれて
    よかったじゃないか。
    日本人はやはり、冷たい印象なんだね。
    外国人の困ってそうな人がいたら、積極的に声を
    かけよう・・・

    自転車を直してくれてありがたいね。
    元レーサーって事は、ツール・ド・フランスとかには
    でてないのかな?
    まだ先だけど、自転車の購入メーカーを2つに絞った。アンカーかチネリ(イタリア製)のいずれか。
    藤田さんに聞いたところ、チネリは名門でいい
    フレームらしい。

    スイス製の腕時計は、どこのメーカーかな?
    やはりスイス製はいいぞ!

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    1. 娘の紹介とはいえ、素性の知れぬ男を警戒心なく受け入れてくれる。
      ありがたいし、平和を感じさせる土地だね。

      アジアはまったく行ったことないんだけど、アジアの中で日本ってそんなに際立った国なのかな?

      スイスもアウトドア大国だ。
      自転車も山登りもスキーも、皆当たり前のようにやっている。
      ツールドフランス経験者ははさすがにごくひとにぎりじゃないかな。

      アンカーかチネリ、フレームはどちらがいいのかわからないけど、イタリア製はシマノパーツが装着できるかどうか確認を。

      時計のメーカーは未確認。
      時計に関しては日本よりスイスの方に分があるのかな。

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  2. 最後の写真、男性が左手で菜箸使ってる?

    外国で、外国人が作る、その国の家庭料理を頂くって感慨深いよね!

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    1. 最初はおれ用に箸を用意してくれたんだけど、しまいに皆で箸を使い出した。
      白人の箸の使い方はひどすぎる。
      前もイギリス人と寿司を食べたことあったけど、箸でつまめないから、フォークのように刺して食ってた。

      フランスもそうだったけど、スイスも、パンとか野菜とかチーズとかの素材がいい。
      ブログには載せなかったけど、朝も昼もちゃんとつくってくれて、うまかったー。

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  3. 細見あさみ2012年5月21日 6:42

    素敵な出会いですね。
    言葉が違っても、こういった素敵な方とは楽しい時間が過ごす事ができるって素晴らしい事ですよね。
    チーズフォンデュ!
    私もスイスで食べたいと思いますo(^▽^)o

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    1. ありがとうございます!
      流暢な英語を話す人より、まったく言葉が違う人との方が、通じあえることが多い気がします。

      その国ごとのおいしい料理を食べたいですが、物価が高すぎるとなかなか難しいですよね。
      細見さんも、スイスではレストランよりも、家庭に飛び込んでみてください。

      自転車、早く届くといいですね。

      僕は明日からドイツ走行開始します。

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  4. ウガなかむ2012年5月21日 20:05

    旅サイクリスト同士(特にアフリカで出会うと)のきずなは強いって聞きます。
    いい出会いが今までいっぱいあったんでしょうね。今後も素晴らしい出会いが
    ありますように。長旅お元気で!

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    1. 苦労が多い土地での出会いは、絆も強くなりますね。
      コリンとヨセバとは1日話しただけだったんですけどね。
      中村さんとヨシさんとも、絶対いつかまた会いましょうね。

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  5. その土地土地の家庭での微笑ましいもてなしは、お金を積んでも得ることの出来ない、この旅ならではの貴重な体験だったね。
    これからもこんな出会いがたくさん訪れることを願ってるよ。

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    1. そうだね、とにかく感謝だね。
      日本で外国人旅行者に出会ったら、同じように親切にもてなすことができるかどうか?

      ところで、溶接以外にも金属をくっつける素材があるんだね。
      あれ、なんていうの?

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