19世紀に隣国ビルマがイギリスに敗戦すると、ヨーロッパ諸国の植民地化の脅威にさらされるようになった。
第2次大戦では日本と同盟を結んで枢軸国として戦ったが、一方でイギリスを中心とする連合国側につく勢力を黙認するなど、二重外交を行っていた。
日本の敗色が濃くなると連合国側に寄り、戦後の敗戦国の裁きも免れた。
2001年に首相となったタクシンは、地方農村部の貧困層への財政支出を拡大するバラマキ政策をとった。
これに対して都市部の権力者や富裕層が、既得権益を脅かすとして反発した。
また、タクシンは南部に住むマレー系イスラム教徒にもタイの仏教教育を強要した。
これに対してイスラム過激派が組織され、2004年に警察との大規模な武力衝突が発生し、過激派に100人以上の死者が出た。
さらに、タクシンは親族を入閣させて私腹を肥やすなど汚職にまみれており、2006年に反タクシン派によるクーデターで失脚した。
しかし、地方の権力者や農民はタクシンを強く支持しており、以後、タクシン派と反タクシン派との激しい衝突が繰り返されることとなる。
2008年には反タクシン派による首相府占拠、国際空港占拠、2009年にはタクシン派による東アジアサミット乱入。
大規模なデモは頻繁に発生しており、多数の死者を出している。
首相も短期間で入れ替わっており、現在の首相は反タクシン派。
カンボジアとの国境紛争も問題となっている。
国境付近にある世界遺産プレアビヒア寺院の領有をめぐって両国とも一歩も譲らず、2008年と2009年に銃撃戦でともに2人死亡、つい1週間前の2月7日にも銃撃戦で6人の死者が出た。
立憲君主制なので国王は国の象徴となっているが、国民は国王を崇敬しており、その影響力はきわめて大きい。
政治的な危機に瀕した時はしばしば国王が介入、仲裁することがある。
現在の国王であるプミポン(ラーマ9世)は、その人柄と高い見識から、特に国民からの人気が高い。
タイで国王を侮辱すると不敬罪となる。
世界最大の米の輸出国であり、観光業もさかん。
首都のバンコクの正式名称は世界一長い。
一般的にはクルンテープと呼ばれる。
タイ族75%、中国人14%、他にマレー族、クメール族、インド人、モン族、カレン族など。
公用語はタイ語。文字はこんな感じ→ราชอาณาจักรไทย
仏教95%、イスラム教4%。
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