2010年5月16日日曜日

パレスチナをめぐって 1

ヘブライ人がパレスチナの地に住みついたのはBC1500年頃で、一部はエジプトに移住した。
エジプトでの圧政に耐えかねたヘブライ人は、BC13世紀にモーセに率いられてパレスチナに脱出した。
その際、「十戒」を守ることを条件に脱出を助けたシナイ山の神、ヤハウェ(エホバ)を信仰するようになった。

BC11世紀、ヘブライ人はパレスチナに、エルサレムを都とするイスラエル王国を築いた。
王国はダヴィデ王とその子ソロモン王の時代に最も栄えたが、その死後、北のイスラエルと南のユダに分裂し、北はアッシリアによって、南はバビロニアによって滅ぼされた。
バビロニアに連行されたヘブライ人は、天まで届くバベルの塔の建設に従事させられた。

苦難の生活を強いられたヘブライ人の中に、神の意志を伝える預言者(カリスマ)が現れ、メシア(救世主)の出現を説く信仰が生まれた。
バビロニアから解放されたヘブライ人は、エルサレムにヤハウェの神殿を建て、戒律を定めた。
こうしてヤハウェを唯一神とするユダヤ教が確立され、ヘブライ人はユダヤ人と呼ばれるようになった。

その後もパレスチナでは強国による征服とユダヤ人による独立が繰り返されたが、AD135年にローマ帝国によって完全に制圧され、ユダヤ人は追放された。
それから実に1800年もの間、ユダヤ人は自分の国家を持つことができず、世界中を放浪し、迫害を受けることになる。



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