2014年9月8日月曜日

嘉義 2

嘉義はイーリンのホームタウン。
現在イーリン帰省中ということで、ホステルから彼女の実家に移動し、しばしお世話になることになった。
「おまえいいかげん厚かましすぎるぞ」と怒られそうだが、 台湾人は社交辞令ではなく本気でお誘いしてくれるので、遠慮するのもかえって不自然なのである。

この子も一緒にやってきた。


イーリンのお母さんはレストランを経営しており、昼食をごちそうに。

嘉義は雞肉飯(ジーローファン)で有名。 

シンプルだが、これめちゃくちゃウマイ。
肉は柔らかくて引き締まっていて、絶妙な歯ごたえ。
味付けは、日本にもありそうでない味。

魯肉飯(ルーローファン)。

文字を見ると魚を連想してしまうが、これは豚肉。 

台湾でよく見る、「自助餐」と呼ばれるビュッフェ形式。
イーリンが次々に料理をよそって運んできてくれる。

どれもこれもウマイ。

イーリンは日本語を話せるので、「ライライライ」ではなく「どうぞどうぞ」としきりに勧めてくれる。

さすがに支払わないわけにはいかないのだが、払おうとしても「ダイジョブヨー! ダイジョブヨー!」と受け取ってくれない。
イーリンのお母さんもハナから僕に払わせるつもりはないらしい。
なんてことだ。

その後、一緒に街を歩く。

嘉義で有名なかき氷屋さん。




このボリュームで、これだけ具だくさんで40元(140円)は安い。
黒糖ベースでめちゃウマ。



一緒に晩飯を食べ、何軒もの店で買い食い。
楽しい。

家では、イーリンのお父さんは少し英語を話せるので英語で会話し、お母さんとはイーリンに通訳をお願いする。
話題の中心は食。
世界各地の民家でお世話になってきたが、食の話題だけでこんなにも引っ張れるのは東洋人特有、中でも台湾人は食に対する関心が高い。
僕は、日本の食文化の多様性は世界でもトップだと思っていたが、台湾はそれをしのぐかもしれない。
見たこともないような食材や料理をたくさん紹介してもらった。

翌日もまたレストランでたらふくごちそうになり、夜はイーリンの友達も加わって一緒にコストコへ。
皆さん試食が大好き。
イーリンは「試食」という日本語を知っていて、次から次へと「シショク、シショク」と、買い物よりも試食がメインのようだ。

イーリンとはたくさん話をした。
日本人以外の人とこんなにも長時間話をしたのは、インド・ネパールでともにすごしたケビン以来かな。



中秋の名月。
中国語だと中秋節、英語だとMoon Festival。
日本では忘れられがちだが、台湾では重要な行事で、この日は3連休の初日。
あちこちで花火が鳴り、BBQの煙が立ち上る。

イーリンの叔母さん宅に親戚一同集まり、僕もBBQにお招き頂いた。


中華圏でBBQという英語は少々違和感がある。
聞いた話だと、祭り自体は歴史あるものだが、BBQは80~90年代に企業戦略で広められた新しい風習だとか。









台湾人は牡蠣をよく食べる。

ウマイ。

牛、鶏、豚、内蔵、魚、野菜、何もかもウマイ。
どの素材も上質、味付けは欧米風でもないし日本風とも違う。

こういう場では何かお手伝いするべきなのだが、調理する人などの役割はもう決まっているようで(BBQ奉行がいる)、こちらがやることはないらしい。
でもまたイーリンが常に気を遣ってくれて、「どうぞどうぞ」と次々に差し出してくれる。

「Moon Cake」を食べるのもお決まりらしい。

中身はさまざまだが、ガチョウ(?)の卵の黄身が入ったものが「月見ケーキ」のようだ。

皆さん意外に酒は飲まず、ひたすら食いまくって盛り上がる。

女性陣が元気で威勢よく、男性陣は寡黙。

またまたお世話になりすぎてしまったが、本当に楽しい貴重な思い出となった。
この場では僕ひとりだけがタダ飯を食いつぶす部外者なわけだが、誰もそんな風な目では見ず、客として受け入れてくれた。



何の役にも立たない通りすがりの旅人を、なぜここまで世話してもてなしてくれるのか。
台湾人すげーな。

心から謝謝!


Tainan, Taiwan

17681km



6 件のコメント:

  1. 巧妙な入り婿取り込み工作ってことはなかったですか?;p
    (多分)確かに夜市見ててもお酒売ってるところあんまり見たことないですね。

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    1. いやいや、すでに相手がいる人なので、冗談でもそんなこと言ったらまずいことになります。
      僕も酒は飲まないのでふだん意識してませんが、呑んだくれてる人はあまり見ないですね。

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  2. ルーローハンならば、横浜の中華街でも食べられるよ。
    その店は安かったし美味しかった。

    台湾を満喫しているようで、廻りの人達も親切で有り難い。

    日本でのテレビ番組、ナゼこんなところに日本人という番組で、ラダックのレーに嫁いだ日本人妻を取材していた。

    ここにもryoは来ていたなと思うと、自らの足で走り続ける君に敬意を表したい。

    日本は、ここのところ秋めいてきた。朝晩は涼しいよ。

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    1. いろいろあるけど、しょせん旅人は通過していくだけだからな。
      ラダックのレー、あんなクソ不便な超僻地に嫁ぐ日本人の方がよっぽど度胸と覚悟があると思うよ。

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  3. いい出会いですね。台湾のことを突っ込んで知ることができてすばらしいと思います。タイでも月餅は先月ぐらいから売り出されてますね。タイの物価にはそぐわず、普通サイズで一個400-500円ぐらいして何でそんな価格?って感じです。。長旅お気をつけて。

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    1. あとは追々、政治的な問題についてかれらの考えを探ってみたいです。
      今のところ、かれらの方から政治問題について切り出してくることはまったくないです。

      一個400-500円って、高すぎでしょう!
      どんだけゴージャスな月餅なんすか!

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