2011年5月2日月曜日

イメージ 中国 1

先月28日のニュースで、中国の人口が13億3972万人であると発表された(香港、マカオ、台湾を除く)。
これはあくまで統計上の数字であり、一人っ子政策に反して生まれて戸籍を持たない黒孩子や盲民などを含めると、実際の人口はさらに2億ほどプラスされるといわれている。
この人口は19世紀の世界人口、あるいは現在の西欧とアフリカの合計に匹敵する。
一方、インドの人口が12億に達し(ここ10年で2億増)、中国を追い抜く勢いだ。
現在の世界人口が68億なので、その37%、つまり世界の3人に1人が中国人かインド人、という計算になる。

面積は世界3位(資料によってはアメリカが3位とされる場合もある)で、14の国と隣接している。

膨大な人口と安い人件費を背景に「世界の工場」となって著しく経済成長し、2007年には貿易収支が黒字で世界1位、2009年には自動車の生産台数と販売台数がともに世界1位、2010年にはGDPが世界2位となった。
2020年代にはアメリカを抜いて世界1位の経済大国になるともいわれているが、賃金の上昇によって、より人件費の安い東南アジアなどに生産の拠点が移動しつつあり、今後は労働集約型から知識集約型への転換をせまられる。
また、消費者の購買力が増したため、各国の企業が中国の内需をねらって投資合戦し、こぞって中国に進出している。

当の中国は、石油、レアメタル、穀物、水にいたる資源争奪のため、世界中の資源国に進出している。
食料をめぐる争奪戦では、先進国や新興国が途上国の農地を囲い込むランドラッシュが進行し、「新植民地主義」の時代といわれている。

一党独裁の強引な政策によって急成長できた反面、深刻な問題が山積みとなっている。
格差問題(1%の家庭が41%の富を独占)、環境問題(CO2排出量世界1位、大気汚染、水質汚染、土壌汚染、食品汚染)、民族問題(チベットやウイグルへの弾圧)、言論統制(ノーベル賞受賞した民主化活動家が服役中)、ネット検閲(2010年にグーグルが中国から撤退)、死刑制度(執行数世界1位)、などなど。

漢族92%、55の少数民族8%。
公用語は中国語。現存する世界最古の言語。
同じ中国語でも、北京語と広東語はかけ離れていて通じ合えないが、北京語に代表される北方語が標準語として広められている。
少数民族は固有の言語を話すが、同化政策のため、高等教育では北京語以外の使用は認められない。
宗教は主に仏教、道教、イスラム教、キリスト教などだが、宗教信者は1億人ほどで、大半は無宗教。


中華人民共和国の位置

人口比で表した世界地図
面積世界1位のロシア、2位のカナダ、6位のオーストラリアがほぼ消えている。



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