2014年6月18日水曜日

南シナ海



この先、アップダウンのある迂回路は舗装されていて、フラットな最短ルートはなぜか未舗装。
ちょっと迷ったが、後者を選んだ。



なかなかいい道。
でも、雨が降ったらさぞかしドロドロになるであろう。



高床式住居はすっかり見られなくなり、ベトナムの家屋は西洋的。














ノイズと排気ガスから解放されるひととき。



再び舗装道路。
海岸ルートは、最大の都市ホーチミンと首都ハノイを結ぶ主要幹線道路のはずだが、路面状況はやはり良くない。
路面状況は良くないが、不思議とまたパンクがおさまった。
曇天で涼しいし、強い追い風だし、快調。

バイクに乗ったオバちゃんふたりに呼び止められた。
英語はまったく話せず、ベトナム語でペラペラとしゃべり続けるのでわかりにくかったが、どうもこの先の店でお茶でも飲みましょう、と言っているようだったので、ついて行った。

ふたりのうちひとりは不自然に甲高い声で、もうひとりは不自然に低い声。
この時からなんとなく変な予感はしていた。

さびれた小さな売店に着くと、ふたりはヘルメットとマスクをはずした。
・・・はい、男でした。
それも、ふたりともけっこう年がいってらっしゃる。
オッサンでした。

甲高い方が、「レッドブル3つ!」と注文した。
・・・レッドブル3つ!?
何だよそのチョイスは?
この時から、かすかな危険を感じてはいた。

ふたりは相変わらず僕にベトナム語でペラペラと話しかけ続け、まったくコミュニケーションが成立していないのに僕がここで時間をつぶす理由は何だろう、と思っていた矢先、かれらはジェスチャーを交えて自分たちの意志を伝えてきた。
どうも、この売店の部屋で私たちと一緒に寝ましょう、ということらしい。
アゼルバイジャンでの一件の時と同様、かれらが使った唯一の英語が、「アイラブユー」 。

ふふふ・・・
さて、どうやって逃げようかな。
逃げるにしても、こいつらはバイクだ。
怒らせて追いかけてきたりしたら、僕が痛い目にあうだけだ。
できる限り刺激しないよう、ソフトに、かつさり気なく、「NO」と言って立ち去ろうとした。
すると、ふたりの笑顔が一瞬にして真顔に豹変した。

こえ~よ~。

僕がその場を濁すために思いついたのは、レッドブル3人分を払ってやることだけだった。
これで見逃してちょうだい。

素早く自転車に乗って逃走。
途中、何度も後ろを振り返って、追ってきやしないか、また後ろからバイクでド突かれるんじゃないかと、気が気じゃなかった。

あーあ。
タイ、カンボジアに引き続いて、ベトナム人もあまり社交的ではないので、僕は地元民との接触を欲してはいた。
めずらしく地元民と交流できるのかと思ったら、こんなんかよ。



君はいいヤツだ。


ファンラン。




自転車屋で26インチのチューブを発見したので4つ購入。
パッチも購入。

チューブ1つ3万ドン(144円)。
安かろう悪かろう。

タイヤはなかった。
26インチのタイヤを置いていない国なんてなかなかない。





チェーに再トライ。

1万ドン(48円)。

チェーはガッカリスイーツなのかな。
トッピングを変えたところで特に何も変わりない、パッとしない味。
とにかく氷がデカすぎるのが致命的。

マレーシアのチェンドルは、個体と液体の間、絶妙な加減だった。

ドラゴンフルーツ・ホワイトバージョン。


ライチ。




ベトナムは仏教国のはずだが、寺より教会をよく見る。





これで80%が仏教徒だなんて、信じられますか?
地域による偏りがあるだけなのかな。

もちろん、フランス植民地時代の影響も大きいだろうが、今まで見てきた東南アジア諸国と比べて、格段に宗教色が弱くなった。



ニャチャンという大きな都市には自転車屋がけっこうあり、タイヤを探してみたのだが、まったく話にならなかった。
メーカーを問わず細かいことにこだわらず買うべきなのだが、それにしたって最低限の質が必要。
ここでタイヤを買ったら、おそらく今以上にパンクして、1週間ぐらいで履きつぶしてしまうんじゃないかな。
ちなみに、パンク率は荷物の重さにも比例するので、有名メーカーの一見ちゃんとしたタイヤでさえ、ツーリングにおいてはパンクは頻発する。

中国か台湾に行くまでは、まともなタイヤは入手できなさそうだ。
それまでは、チューブとパッチを切らさないようにちょくちょく買い足して、そしてタイヤがバーストしないよう祈るのみだ。







東南アジアにしてはめずらしく、きれいな海。




これぐらいの透明度だったら、泳いでもいいかなと思えてくる。
でも、海水浴していてもクラクションが聞こえてくるんだろうな。



きれい、と言ってしまったが、すぐ先にある街の河口はこんなんだった。

しょせんアジアはこんなもんです。

いつも、美しいものを写真におさめたいと思っている。
このブログにも、美しく撮れたものを載せるようにしている。
でも現実には、汚いものも日常的にたくさん見ている。
こういうのもやはり経済水準と関わりがあって、後進国貧困国では全般的に環境保護に対する意識、モラルは皆無と言っていい。
それを伝えるため、時々汚い写真を載せてしまうこともあるということをご了承ください。







トゥイホアという、またけっこう大きめの街で1泊。
ホーチミンのバイクの交通量は群を抜いていたが、他の都市も十分異常と言える量のバイクバイクバイク・・・
街歩きをしていても、常に「ドッドッドッドッ」というバイクのエンジン音が耳にまとわりつくので、気が休まらない。
ベトナムの都市で生まれ育ったら、一生これから逃れられないのか。

宿はたいていの街にある。
20万ドン(965円)が相場。
カンボジアあたりから、全室エアコン付きの宿がほとんど。
それ以前は、エアコンありかなしかの苦汁の選択を突きつけられることが多かったが、全室エアコン付きなら悩むこともない。
冷蔵庫があるのもありがたい。
Wi-Fiは、宿によって調子が良いところと不安定なところとある。
やはり今思っても、カンボジアのWi-Fiのあの安定感はおかしい。

ベトナム料理は、有名でも何でもない、こういう何気ないやつが最もハズレなくおいしいかもしれない。



Phu Tuc, Vietnam

14289km



2 件のコメント:

  1. 人生のさらなる深みに踏み入る又とない天佑を。。。

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    1. タイで見たような精巧なオカマならまだ一考の価値があったかもしれませんが、今回のは「オエーッッッ」でした。

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