2010年11月17日水曜日

辻井伸行

辻井伸行を聴きに行った。
一度生で聴いてみたいと、ずっと思っていた。

「題名のない音楽会」の収録で、チケットは無料。
場所はシビックホール。奇しくも僕はここのガラス清掃もやっている。

辻井伸行はとにかく音がいい。
あれほど澄んだ透明感のある響きは、他に類を見ない。
演奏スタイルはオーソドックスなのにこれほど人を惹きつけるのは、音が何かを力強く物語っているからだろう。

初めて彼を聴いたのも、4年ぐらい前にテレビで「題名のない音楽会」を見た時だった気がする。
数人の若手ピアニストが順に演奏していて、その中で盲目のピアニストがひとりだけズバ抜けていい音を出していたのを覚えている。

僕は今まで日本人のピアニストを好きになったことがなく、ホロヴィッツやグールドなどの型破りな(異常な)ピアニストを好んで聴いてきたが、辻井伸行の出現で固定観念がすっかり崩れてしまった。

今日の曲目はチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番第1楽章(佐渡裕指揮、東京フィル)とオリジナル曲。
放送予定日は2011年3月13日。

彼の音は、すさまじい練習の積み重ねをしてきたことも強く物語っている。
僕よりひとまわりも年下のこの青年を、心から尊敬する。



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