2014年10月20日月曜日

南下

ホニングスヴォーグからさらに100kmほど、来た時と同じ道を戻る。



またあの海底トンネルをくぐって本土に戻る。
何気に、あのトンネルもひとつの山場だ。
長さ7km弱、高低差200m強のトンネルは異様に長く感じる。

通りすがりのドライバーから蛍光ジャケットをいただいた。


北欧の人は、欧米人の中では相当シャイな部類だと思う。
気さくに話しかけられることは少ない。
でもひとたび接してみると、皆やわらかい物腰で、親切にしてくれる。



雨。



雨は嫌なものだ。
雪の方がずっといい。



雪上テント。


特に問題ない。
寝る時は、余った衣類等を背中と尻の下に敷けば冷たさは伝わってこない。

ただ、夜に雨や雪、あるいは霜が降りると、翌朝テント自体が凍ってしまい、ポールが抜けにくい。
無理に力を入れるとテントが破損したりポールが折れたりするおそれもあり。

寝てたところの雪が溶けてる。


最も恐ろしい路面状況。


雨が雪を程良く溶かし、一晩たってスケートリンク並みの仕上がりに。
ためしにこいでみたら、すぐコケた。
さすがにこれはスタッドタイヤでも太刀打ちできない。

しばらくすると、除雪車が砂を散布してくれる。

これが効果あり、やってくれると全然違う。





海から離れて少し内陸へ。

やはりある程度積もっている方が滑りにくい。







朝、自転車のワイヤーロックの鍵穴が凍ってしまった。
指の力でこじ開けようとしてもピクリとも動かず、最初は壊れてしまったのかと思ってあせったが、火であぶったら開いた。

-7℃。


前の晩に雨が降らずに霜が降りると、それほどツルツルにはならず、意外に調子良く進める。


霧が濃いと、氷滴がまつ毛に付着して上下のまつ毛が互いに張り付いてしまうので、目をパチパチさせながら進む。





雪が降ってるわけではないのに、こんな。




-8℃。


気温が下がってきてるのは、登っているからだ。
暑い地方では、300~400m程度上昇したって少しも涼しくなった気にならないのに。





こんなところで日本製、ちょっとうれしい。


-9℃。




ペットボトルの水は完全に凍ってしまって、飲めない。

寒冷地走行の最大の難関は、水が飲めないことと、調理ができないことだ。
経験上、-10℃以下ぐらいになるとガスが気化せず、火が使えなくなる。
これからどうしようかな。

低温になるとiPhoneも起動しなくなるので、 服のポケットに入れて体温で暖めておく。
他の電子機器も、バッテリーの消耗が非常に早くなる。



















湖、凍結。




再び海。


海ってそう簡単に凍らないと思ってたけど、けっこう凍り始めてる。


この日は比較的路面状況は良かったが、それでもこの調子だと1日60~80kmが精一杯。
南の方はまだ雪は降っていないのか、アップダウンはきつくないのか、わからないが、まだしばらくはペースダウンが続きそうだ。

テント内結露で濡れてしまった寝袋、その他たまった洗濯物を干すと、部屋はこんなになる。


冬の中央アジアの時もそうだったが、日中の気温が氷点下なので、外に干すとすぐに凍ってしまって、永遠に乾かない。
洗濯物は暖房のきいた室内でのみ乾く。


Alta, Norway

20471km



2 件のコメント:

  1. こんな白銀世界だと雪目が心配ですが、サングラス着用走行ですか?
    見た感じ風雪はそれ程強くなさそうですが。

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    1. 以前からまぶしいのがダメでサングラスが手放せませんが、ここはとにかく日が低いので、真正面に位置している時以外はサングラス不要です。
      あの岬以外は風もほとんどなく穏やかですが、刻一刻とガチの冬が迫ってきています。

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