2010年4月20日火曜日

イメージ エチオピア

世界最大のサハラ砂漠(日本の24倍)は、生物の移動を遮断してきた。
たとえば、ライオンをはじめとするアフリカの代表的な動物の多くはサハラ以北には生息していないし、逆に、クマはサハラ以南には生息していない。
人は、大ざっぱに言ってしまえば、サハラ以北がアラブで、サハラ以南がブラック・アフリカと呼ばれている。

エチオピアは、その中間というか、はずれというか、どちらともいえない異色の国である。

・戦時中に一時的にイタリアの植民地になったものの、3000年もの歴史をもつアフリカ最古の国。
・オロモ、アムハラ、ティグレ、ソマリなど、83の民族。
・公用語はアムハラ語。これはエチオピア以外では使われない。
文字はこんな感じ→የኢትዮጵያ ፈደራላዊ ዲሞክራሲያዊ ሪፐብሊክ 読めるわけない。英語はあまり通じないらしい。
・宗教は、エチオピア正教会という、独自に発展したキリスト教。
・キリストの生誕年の解釈が違うとかで、グレゴリオ暦ではなくエチオピア暦を使っている。
・ケニアと同じく、熱帯に位置するが標高が高いため、冷涼な気候。
・70年代と80年代に大飢饉を経験して以来、厳しい経済状態が続いている。
現在は経済成長はしているものの、最貧国のひとつである。

東部は、隣国のソマリアと同じソマリ人が多く、エチオピアからの解放を目的とするソマリ人の反政府組織、オガデン民族解放戦線(ONLF)がエチオピア政府軍と衝突している。
ソマリアは無政府状態が続いていて、国境はあってないようなもので、犯罪者はたやすく国外逃亡できる。
2009年には「世界の医療団」に所属する日本人女性がエチオピア東部で誘拐され、そのままソマリアに連行されたが、3ヶ月半後に無事解放された。
外務省は、東部の広範囲に「退避を勧告します」を発令している。

北部は、1993年まではエチオピアの一部であったエリトリアと、国境の画定で紛争が続いている。
外務省は、エリトリアとの国境付近に「退避を勧告します」を発令している。

僕は西のスーダンへ向かう予定だが、その国境付近には「渡航の是非を検討してください」が発令されている。
南のケニアとの国境にも、「渡航の是非を検討してください」が発令されている。

気が重い。

エチオピア連邦民主共和国地図  エチオピアの位置



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