2012年10月29日月曜日

ドウバヤズット

ドウバヤズット(標高1600m)は、トルコの東端に位置するクルド人の街。
人口の比率はわからないが、住民の大半がクルド人のようだ。
全体的に、濃い顔立ちで浅黒い肌。

今までのトルコ人の街は真新しくこぎれいな建物が並んでいたが、ここはトルコの近代化から取り残されたかのか、きれいではない。
しかし、かといって廃れている感じでもない。

うっとうしいほど子供たちが「ハロー! ハロー!」「マニー! マニー!」とからんでくる。
ちょっと遊んでやると、ケラケラ笑って喜ぶ。
大人も気さくに話しかけてくれて、 親切で人がいい。

クルド語という独自の言語があるらしいが、聞こえてくるのはトルコ語だ。
トルコ政府がクルド語の教育や放送を禁止していた時代があった影響だろうか。
それとも僕がトルコ語とクルド語を区別できていないだけだろうか。

トルコ人よりも英語が通じやすい。
ドウバヤズットの手前の(おそらくクルド人の)街でも、上手な英語を話す人に何度か出会った。

宗教はイスラム。
トルコ人と同様、髪や肌を隠していない女性もヒゲを生やしていない男性も多く、厳格ではなさそうだ。











交通はメチャクチャで、すぐ渋滞になる。










女の子もからんでくるが、撮影はかたくなに拒否。











屋台、串焼き。

こういうのはトルコ人の街にはなかった。



これはうまい。

2リラ(88円)。

アイランと呼ばれる飲むヨーグルト(0.5リラ)。

これはトルコに限らず、旧ユーゴなどでもポピュラーだが、甘くてトロッとした日本の飲むヨーグルトとは全然違い、しょっぱくてサラッとしている。
個人的には、これを飲むなら牛乳を飲みたい。







ロカンタは今までと変わりない。

15リラ(663円)。
たけえよ。











聞いて確認したわけではないが、軍人や警察はクルド人ではなくトルコ人っぽい。





長らくトルコ政府から虐げられてきたクルド人に悲劇的なイメージを抱いていたが、明るくたくましく生きるかれらの姿に心を打たれた。
民族も文化も違うのだから、独立させてあげたい気持にはなる。

クルド人の総人口は3000万人といわれており、ひとつの国として独立してもおかしくない。
もともとクルディスタンと呼ばれるクルド人居住区が明確に存在していたのだが、第一次大戦で敗北したオスマン帝国の解体時に、戦勝国であるイギリスとフランスが民族の居住区を無視した国境を画定してしまい、クルディスタンはトルコ、イラン、イラク、シリア、アルメニアの5ヶ国に分断されてしまった。
独立しようとしても国境で分断されてしまっているので連携がとりづらく、各国では少数民族の反乱因子としてしかみなされない。
資源の問題もからんでくるので、安々と独立はさせてくれないだろう。

トルコとの関係が良好な日本へ逃れてきたクルド人もいる。
埼玉県蕨市に、300人ほどのクルド人のコミュニティがあるという(ワラビスタン)。
しかし、日本政府からもいい扱いはされていないようだ。

滞在しているホテルは20リラ(885円)と安い。
トイレシャワー共同で、ネットはロビーでのみ使用可。
ロビーにはゲストブックがあり、ほとんどが日本語か韓国語で書かれている。
適当に選んだホテルなのだが、日本人がよく利用するようだ。
今はもうローシーズンなのか、旅行者は少ないし、日本人はまったく見ていない。
しかしこのホテル、どう見ても客より従業員の方が多い。

天気待ちで3泊したが、僕はこの街が気に入ってしまったので時間をつぶすのは苦ではない。


Doğubayazıt, Turkey


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