風も弱く、走行状況が良かったので、一気にコルラまで。
この日の走行距離は173km。
日没が22時ぐらいなので、多少オーバーワークしても大丈夫。
コルラはウルムチと変わらないぐらいの大都市。
標高1000m。
とりあえず英語で「HOTEL」と書かれたところを当たってみたが、ことごとく拒否された。
英語で「HOTEL」と書かれているのに、レセプションは英語がまったく通じない。
「地球の歩き方」で紹介されているホテルでさえも拒否された。
かれらは皆、「あのホテルへ行け」と指差す。
星が4つもついている。
宿泊はOKをもらえたが、なんと268元(4288円)。
しかしもう他を探す体力もなく、観念してここに決めた。
外国人も受け入れる4ツ星ホテルだが、レセプションの英語はたどたどしい初歩レベルで、僕のパスポートの情報を読むのにもえらい時間かかっていた。
Wi-Fiは飛んでいるが、やはり名前と電話番号を入力して認証されないとネットに接続できない。
荷物を部屋に運んでいる時、廊下で英語が聞こえてきた。
こんな高級ホテルに泊まる欧米人なんてきっとビジネスで来ている人だろう、と思っていたら、「ヘイ! 君も自転車かい!」と元気良く声をかけられた。
上海からイギリスへ向かうオリ(イギリス人)とマチュー(フランス人)。
かれらも他のホテルで拒否されまくり、ここへ流れ着いた。
かれらは上海で会社を経営していて、もう長いこと中国に住んでいるので中国語が話せるらしい。
自転車も装備も、すべて中国で取りそろえたという。
http://roadofsmiles.com/
この地域は、バインゴリン・モンゴル自治州と呼ばれる。
中国の中のウイグル自治区の中のモンゴル自治州ということか。
でも、コルラを歩いていてもモンゴルっぽさは感じない。
いたって漢族的。
初めての刀削麺。
9元(144円)。
唐辛子が入っていなければ文句なくウマイ。
「日本から来た」と言うと、目を伏せてバツの悪そうな表情をする人がいる。
残念そうな表情をする人もいる。
言葉で確認できないので気のせいという可能性もあるが、やはり反日の表れだろうか。
といっても中国と対立している国は日本以外にもたくさんあるはずで、「アメリカから来た」と言おうが「台湾から来た」言おうが「韓国から来た」と言おうが良い反応はされないと思うが。
東洋人の顔で中国と仲が良いといったら北朝鮮ぐらいではないだろうか。
今までの旅で、日本人だからといって嫌な顔をされたことはなかった。
日本人がめずらしくも何ともない欧米では無反応のことが多かったが、外国人旅行者が少ない国ではどこでも、「日本から来た」と言えば、ニッコリ笑って握手を求められた。
でもそれは裏を返せば、もし別の国籍を答えていたら、ニッコリ笑ってもくれず、握手もしてくれないのだろうか、と不安にもさせた。
歓迎されれば日本人であることを誇りに思い、歓迎されなければ「国籍で人を判断するな」と思ってしまうとしたら、都合良すぎるだろうか。
国籍で人を判断するのはバカらしいことだが、それでもやはり人は国籍を聞いただけでいろいろなことを思ってしまうものなのだ。
Karimabad, Pakistan
2013年7月10日水曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
よく浅地さんと同じ自転車旅人と出会いますね。
返信削除縁が引きつけるんでしょうか。
中国によく行く僕は日本人だからと言ってこれ見よがしに意地悪されたことなんか皆無です。
気のせいですよ。
中国のくせに?宿代で苦労されている印象が。。。
自転車旅行者は世界中どこでもいるものですよ。
削除でも中国でこんなに会うとは、ちょっと予想以上です。
やっぱ気のせいですかね。
僕もあからさまに嫌な顔をされたわけではないです。
微妙に感じたまでです。
宿代痛いです。
せっかく野宿で浮かしているのに都市の高級ホテルで台無しです。