ウルムチとは対照的に、ここはウイグル族の存在感が圧倒的で、漢族の影は薄い。
人口の80%がウイグル族といわれている。
今までのウイグル自治区の街では、モスクもミナレットも見られず、アザーンも聞こえてこなかったが、ここに来て初めて、大音量のアザーンが轟くようになった。
今まで旅したどのイスラム圏にもまして、ここの女性たちはおしゃれだ。
宗教上の理由で肌や髪を隠すというより、皆純粋におしゃれを楽しんでいるように思える。
スカーフではなく帽子をかぶっている人もいれば、膝までのスカートを履いて肌を見せている人もいる。
逆に、顔全体を布ですっぽり覆って、目さえも隠している人もいる。
ムスリムの中でも複数の民族が混在しているから、自分が何者であるかの目印としても、衣装は大事なのかもしれない。
スーパーの中の様子も写真に撮りたかった!
従業員はほぼ全員ウイグル族の女性で、スカーフも制服の一部になっているようで、おそろいのスカーフをかぶっていた。
意外にも、制服は半袖と膝までのスカートで、肌を見せていた。
貧しい国ではよくあることだが、客数に対して従業員数が多すぎる。
ガラガラの店内のあちこちで、ウイグル族の女性従業員がヒマそうに突っ立っていたり、おしゃべりしていたり、無意味に僕を監視したりしていた。
面白い光景だった。
ちなみに、中国のスーパーではバッグを預けなければならないが、電子ロック式ロッカーなので比較的安心。
漢族もウイグル族も、接客は決して悪くない。
親切だし、笑顔も見せてくれる。
世界標準で見れば、平均をはるかに上回っていると思う。
白人社会の接客の方がよっぽど不親切で無愛想だったりする。
たまに簡単な英単語を話せるウイグル族がいて、話をしてみると、かれらが漢族を毛嫌いしているのがよくわかる。
日本人に対しては好印象のようなので、ここでは無理して中国語を話すより、日本人丸出しの方が安全のようだ。
漢族と話をしてみると、さすがにここでの生活は風当たりの強さを感じているようだ。
Karimabad, Pakistan