ようやく走行再開。
晩は寒い。
朝晩は寒い。
一昨日の朝は6℃、昨日の朝は3℃だった。昨日の朝は6℃、昨日の朝は3℃だった。
久々に手袋を出した。
久々に手袋を出した。
日中は20℃ぐらい。
例年はこんなに寒くなく、今年はちょっと異常だ、と聞いた。
道はひたすらナイル川沿いで、おおむねフラット。
クラクションがいっそううるさくなった。
川の近くはパームツリーが途切れず、農業もおこなわれている。
ちょっと川から離れると完全砂漠。
古代エジプト人は何千年も後世に残す高度な建築技術があったのに、現代エジプト人のクオリティは・・・
現代の家屋が遺跡に見える。
大量のサトウキビを積んだトラック。
バンプでスピードが落ちた時に、子供が飛びついてサトウキビを盗むのを何度も見た。
昨日は、途中、警察車両がついて来た。
理由はよくわからないが、場所によっては外国人旅行者のプライベートカーには警察の護送がつく、という話はなんとなく知っていた。
しかし、自転車にまでついて来るとは。
かれらなんと4人も乗っていたもじれったいと感じていたようで、途中で「車に乗って行け」と言われたが、ようやく走行再開できたのに冗談じゃないと思い、断った。
しかし、ずっとついて来られるのもかなりのプレッシャーで、休憩もとりづらく、なんとも不自由。
結局、根負けして、乗せてもらった。
ついて来られたの10kmがぐらい、乗せてもらったのが7kmぐらい。
田舎だと、警察も英語通じない。
ひとりの警官が、「ノーイングリッシュ! アラビック! アラビック!」と言って僕に拳銃を向けた。
もちろん悪ふざけで、ケラケラ笑っていたが、我々の世界で、たとえ冗談でも警官が一般人に銃を向けたりしたら、その警官の人生は終わるだろう。
今のところのエジプト人の印象は、良心的な人と悪人とにはっきりとわかれる。
全般的には、ウェルカムしてくれる。
走行中は村が途切れず、皆「ハロー!」「ウェルカム!」と言って手を振ってくれる。
外国人はまず来なさそうな田舎のレストランで昼食をとったら、なんと5ポンド(60円)だった。
けっこうおいしくて、そこそこ腹もふくれて、シャーイ(紅茶)まで出してくれた。
その後、街に着いてレストランで晩飯を食ったら、50ポンド(600円)と言われた。
いやいや、50ポンドはないでしょう、と値段交渉で格闘したが、相手もなかなか頑固で、40ポンドまでしか下げられなかった。
こういう店に限って、味もボリュームもいまいちだったりする。
勝手に道案内しておいて「10ポンドよこせ」と言ってくるヤツもいる。
しかし一方で、純粋に親切心で道案内してくれる人もいる。
そういう人に対して、疑いの目で見てしまったり、「金は払わないからな」なんて言ってしまったこともあって、申し訳ないことをした。
悪ガキも多い。
走行中は、子供たちがけっこうタチの悪いからみ方をしてくる。
石を投げるヤツもいる。
イスラム圏を旅したサイクリストから、「子供から石を投げられた」という話は何度も聞いたことがあったので、心構えはしていた。
今のところ命中はしていないが、いつか命中するかもしれない。
ただ、敵意は感じない。
子供の悪ふざけが度を越しているだけで、こちらからからみかえしてやると、大喜びする。
今宿泊しているホテルはとても良心的で、トイレシャワーは共同だが、クリーンで、まともな朝食付きで、その他なにかとサービスも良く、25ポンド(300円)。
正規料金は30だが、日本人は25にディスカウントしてくれる。
なぜ日本人びいきかというと、このホテルで働いている人の奥さんが日本人だからだ。
その人、ヨシコさんは、もう11年もここに住んでいて、いろいろ話を聞かせてもらった。
1年前の革命、デモの影響はまだ続いていて、観光客はめっきり減り、例年なら今のシーズンは満室だが、今年は半分ぐらいの客入りだという。
エジプトは、GDPの20%が観光収入。
カイロでは、いまだに若者がデモを続けているらしいが、大半のエジプト人は、いいかげんやめて落ち着くべきだ、と考えているらしい。
治安のことを聞いたら、「めちゃくちゃいいですよ~」とヨシコさんは言った。
その後、ホテルの目の前で、若者の乱闘が始まった。
事情はまったくわからないが、けっこうな乱闘で、倒れた者にイスを投げつけ、もろに顔に直撃していた。
ヨシコさんの旦那さんは、ホテルを守るため、鉄パイプを持って仁王立ちし、なかなか勇ましくてかっこよかった。
Luxor, Egyptにて
Dst. 10451km
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