2013年10月15日火曜日

ルプシュ 3

にぎやかだった学校からうって変わって、荒涼とした山道。


前日からなんとなくわかっていたが、ニコラスはべらぼうに速い。
この悪路で、この傾斜で、この低酸素で、なんであんなガンガン進めるのか、不思議でしょうがない。
僕は重荷になりたくないので、「僕のことは気にせず自分のペースで進んでくれよ」と何度も言ったのだが、しばらく進むと、ニコラスがさわやかな笑顔で僕を待ってくれている。

しかし、あまりにも差が開きすぎたため、ニコラスともお別れ。

そういえばアンデスでも、標高4000mで立ちこぎしてガンガン攻めるイギリス人サイクリストがいた。
白人のあの馬力は何なんだろう?
とりあえず僕は、体力の問題とは別に、この悪路での自転車へのダメージを懸念して、降りて押しながらゆっくり進む。





名も無き峠(標高4800m)。




未舗装で走行条件は決して良いとは言えないが、なんて気持ち良いことか。







通過する車は1日数台。
悪路でも、クラクションストレスがないので良い。
静か。







10年後にまたここに来たら、舗装されているかな。













途方に暮れるようなこういう広大さを表現するには、写真というのはあまりに非力だ。



ツォ・カル(標高4400m)。








トゥクジェという村で1泊。




野宿でもよかったが、かなり冷えるので、部屋があるなら部屋に泊まる。
水道電気なし。
食事はやはりインディアン。
宿の人も他の客も礼儀正しく僕に話しかけてくれて、こういうことは言ってはならないのだが、チャパティもライスもまったくおいしくなく、ダル(豆カレー)は辛いだけ。
大汗かきながら、無理矢理腹に押し込む。
「チベタンブディストだよね? チベタンフードは食べないの?」と聞いたら、「時々。」と。
この答え方だと、おそらくほぼ毎日インディアンフードばかりなのだろう。


























Manali, India



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