2012年3月6日火曜日

アクロポリス(世界遺産)

アテネのシンボル、アクロポリス。






ディオニュソス劇場。

観席は、補修というより新しくつくってしまったような感じ。

入口。




パルテノン神殿。






工事しすぎな感じ。







  


エレクテイオン。






アクロポリスからアテネを一望。


















この日は日曜日で、アテネの遺跡はすべてフリー。
いつものことながら、朝一の空いているうちに行く。
降りる頃にはすでにこの混雑。


下から見たディオニュソス劇場。










アクロポリスの丘のふもとにある都市遺跡、アゴラ。




ヘパイストス神殿。








このあたりから見上げるアクロポリスがなかなか。












ゼウス神殿。










ゼウス神殿から見たアクロポリス。


インカやエジプトは、残された遺跡そのものが偉大であり、見る価値がある。
ギリシャの場合は違う。
遺跡自体はただ昔の建物が残っているだけで、
もちろん美しいものではあるが、たいして感銘を受けるものでもない。耐久性も、補修工事していなければ今頃原型をとどめていないかもしれない。

古代ギリシャの功績は建築ではなく、知を築きあげたことだ。
BC6世紀にはすでに、アテネやスパルタをはじめとする都市国家ポリスでは、市民による合議制で政治をおこなう民主主義が確立されていた。
ギリシャ本土は狭く、地味も肥えていないため、ギリシャ人は国外進出して地中海各地に植民し、国際社会にもなった。
民主主義によって弁論術を身につけ、国際交流で教養を身につけ、古代ギリシャは世界最高の知的水準を誇る最先端の国となった。

日本がまだ縄文時代の頃、ピタゴラスは三平方の定理や無理数(√2)を発見し、タレスは日食の予言やピラミッドの高さの測定などをし、ゼノンは数々のパラドクスを考案し、アルキメデスは浮力の原理や円周率の求め方を発見していた。

現代の西洋学問は、すべてこの古代ギリシャから始まった。

あらゆる物事を、言葉による論理(ロゴス)で語る対話の精神も、ここから始まった。
われわれ日本人は、しばしばあいまいさを美学としたり、
言った内容よりも言い方(敬語など)を重視したり、言葉で言わずに「空気を読む」ことを強いたりする文化だから、西欧のロゴスの精神とは対極にあるかもしれない。
旅で出会う欧米人も、僕の感覚では言いづらいことや説明しがたいことを言葉で言うように求めてくる人が多い。
これから旅するヨーロッパ、西欧社会全体の根底にある共通のルーツが、このギリシャにある気がする。


Athens, Greeceにて



2 件のコメント:

  1. 正に智の創造だね。

    ギリシャの建築物に共通する三大オーダー(柱頭)が
    しっかりと見える。
    アゴラの写真左側に見える巨大なコリント式オーダーは迫力があるね。

    ギリシャはミコノス島の風景も良いらしいが、滞在時間の関係で厳しいかもな。

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    1. ごめん、専門用語がわからない。
      解説お願いします。
      クレタ島とかサントリーニ島とかも個性的で興味あるが、ちょっと無理だね。

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