2012年3月3日土曜日

4日間の船旅

昨日、ギリシャに入国した。
以下、イスラエルの残り。

ハイウェイ走行中、話しかけてくれたデビッド。


彼は、多摩美術大学に留学したことがあるそうで、日本語が上手だった。
会社に遊びに来るように誘われたが、フェリーのスケジュールの関係で行けなかった。
ごめんなさい。

今までの不毛な砂漠地帯とは違って、イスラエルには緑があり、花が咲き、農業もおこなわれている。









北端の港町、ハイファ。












日本人はめったに来ないと思うのだが、買い物したりすると、日本語で「アリガトウ」と言われたりする。
意外に親日なのかな。

このハイファから、キプロス経由ギリシャ行きのフェリーに乗る。
このフェリーを利用する人は少ないようで、一般旅客用のチケット売り場などはなく、Rosenfeldというエージェントに直接申し込む。
ネットでも申し込めると思うが、オフィスが街の中心にあるので、直接行った方が話が早い。

3日間の航行で、1500シェケル(32257円)。
当然、飛行機で行った方が時間的には早いが、飛行機だと荷物の超過料金でかなりの額を取られることもあるし、なによりも、自転車と荷物のパッキングというクソ面倒な作業をやりたくないので、フェリーで行けるものならフェリーで行く。

乗船前、出国審査があった。
やはり、他の国ではありえないような細かい突っ込んだ質問をいくつもされたが、でもそれだけで、特に困るようなことはなかった。
出国税もなかった。

2月27日

午後4時、乗船。






これは旅客船ではなく貨物船で、一般旅行客はなんと僕1人だけ。

そして、なんと驚くべきことに、個室!

トイレシャワー付きで、充電もできる。

しかも、三食付き!
しかも、コーヒー、パン、フルーツは常時フリー。

これだけ至れり尽くせりで、3万円でギリシャまで連れてってくれるなら、決して高くはない。
 

最初のディナーは、いまいちだった。


遠くにレバノンが見える。

イスラエルとは対立しており、陸路の国境はたしか閉鎖されている。





深夜1時、出航。

2月28日

朝起きると、けっこう揺れていることに気づいた。
朝食後、気持ち悪くなって、吐いた。
立ち上がることもできず、そのまま眠りに落ちた。

ランチはキャンセルした。

午後2時頃、キプロスに到着。


荷物の積み降ろしだけで、上陸はしない。

キプロスは、地中海に浮かぶ小さな島国で、南側にはギリシャ人、北側にはトルコ人が住んでおり、両者の仲は悪く、1960年代の独立以来、紛争が繰り返されている。

バッグをあさっていたら、こんなものが出てきた。

そうそう、5年前、ナスカの地上絵を見た時にセスナ酔いで死にそうになったので、出発前に酔い止めを買っておいたのをすっかり忘れていた。
僕は、自分の荷物の全容を把握していないようだ。

夕方には体調も回復したので、食堂に行ったら、ランチとディナーをまとめて出された。

仮にも僕は、大食漢といわれることもある男なので、吐いた後でもこれぐらいは完食できる。

夕方6時頃、出航。

再び、激しい揺れ。
気持ち悪くなって、ランチとディナーをまとめて吐いた。
酔い止めも、効果が現れる前に、一緒に吐いてしまったようだ。

2月29日

今年はうるう年なのか。

朝、近くに陸が見えたので、おそらくトルコだろうと思って、クルーに聞いてみたら、
「トルコ? 違うよ、キプロスだよ。」
「へっ、キプロス!?」
「昨夜、出航したんだけど、荒れてたから引き返してきたんだ。天候が回復するまで待機だ。」

そんなわけで、到着が遅れる模様。

昼のキプロス。


写真じゃ伝わらないが、超強風。



山頂に積雪が見える。


夜9時頃、出航。

3月1日

朝、けっこう揺れていたので、朝食はキャンセルした。

陸が見える。
今度こそトルコだろう。






その後、酔い止めを飲んで、死んだように眠り続けた。

3月2日

エーゲ海に浮かぶ島々が次々と現れる。


午後1時、ようやくギリシャに到着。


Athens, Greeceにて

Dst. 12647km