2013年11月5日火曜日

美しき農村 1



休憩していたら、子供が寄ってきた。


年少の子が僕の自転車に触ろうとしたが、年長の子がやめるように注意した。
おお、なんか今までと違うぞ。



この子もこっちに興味を示して、いたずらっぽく笑う。




交通量が一気に減った。
ドライブマナー、クラクション、排気ガス、は変わっていないと思うが、交通量が圧倒的に少なくなったため、あまりストレスを感じない。
インドの交通を思い出すと、悪夢を見ていたかのようだ。

自転車やバイクによる追跡も、ないわけじゃないが数が少ないので、さほどイラつくこともない。

道路占拠。


アリ塚。




菜の花畑。






撮影に対する抵抗もないようで、むしろ笑顔を見せてくれたり手を振ってくれたりする。
この子も笑顔だ。


フンザ、カシミール、そしてネパールの農村。
この3つには、共通する感触がある。
経済水準は非常に低いはずなのに、貧しさを感じさせない。
人々には笑顔があり、穏やかで楽しそうだ。
機械工業化されていなくても、近代文明利器が導入されていなくても、自然には恵まれており、豊かな生活を見事に確立しているように思える。













家に招待され、昼食をごちそうになった。


家族、親戚、友達、と続々と集まってきた。


インドと同じくネパールも、仏教発祥の地でありながら仏教は普及せず、現在のネパールはヒンドゥー教80%、仏教10%。
ここの人たちも全員ヒンドゥー教徒。


ネパール語はヒンディー語と似ていて、使用文字も同じ。
皆、手を合わせて「ナマステ」とあいさつしてくれる。
意外にインドではほとんど聞くことのなかったこの「ナマステ」だが、ネパールに入ってから日常的に聞こえてくるようになった。

田舎の農村でも、若い子はだいたい英語を話せるようだ。
好奇心むき出しの目で僕をみつめ、質問攻め。
「どうぞ食べて食べて」と言いながらも、食べ始めるとまた質問の嵐が始まるので食べられない。



「ネパールは好き? 日本とネパールどっちが好き? えっ、どっちも? ダメ! ひとつに決めて!」
まだ入国して数日なのに、祖国を上回るほど好きになるというのはちょっと無理だなあ。



皆、しきりに「あなたのカーストは?」と聞いてくる。
カーストは、インドでは一応法律上は廃止されたが、ネパールではまだ健在なのだろうか。







「なにかちょうだい!」
「お金ちょうだい!」
「iPadちょうだい!」
「カトマンドゥに行くんだったら服を買ってきて!」

元気があって大変よろしい。
「ギブミー」攻撃といえばアフリカを思い出すが、若い女の子から発せられると響きが違うな。



「結婚して! 日本に連れてって!」
と言われた。



ちなみにこの娘、15歳。

もし日本で、僕が15歳の少女に「結婚してくれ!」なんて言ったら、即通報されて人生詰むでしょう。
日本はそういう国だったような気がする。



食事+楽しいひととき、のお礼として、僕は500ルピー(494円)を渡して、去った。




子供たちは僕を見ると、「バーイ! バーイ!」と言って手を振る。
僕も同じように「バーイ!」と返すと、面白がって何度も「バーイ! バーイ!」と繰り返す。















子供すげー!


ガンガン来るなー。
先日のインドとは違う意味でアフリカみたいだ。



ネパールは歴史的にもインド文化圏で、インドと共通点が多いはず。
しかし、まるで別世界。
特に、ここ南部の低地の人々は民族的にインド人に近いはず。
しかし、人柄がまったく違う。
国民性って面白いなあ。







このレストランの空き部屋で1泊させてもらうことになった。

大人はまったく英語を話せないので、若い子に訳してもらう。


これからティハールという収穫祭が始まるそうだ。
女神を家に迎えるため、周囲をキャンドルで灯す。




先ほど路上でからんできた子たちがやってきた。


「撮って! 撮って! 撮って!」と、もーうるさい。







日本で、幼女を膝の上に乗せたりしたら、即逮捕でしょう。


完全にアウト。


大人っぽく見えるけど、これでも13歳。












ここで働いていた14歳の少年からも、「なにかください」、「iPhoneください」、「腕時計ください」などと言われたが、やっぱ男から言われても響かないな。
でも、「たぶんダメだろうけど、一応お願いしてみちゃおうかな」的な慎ましさがあるので不快にはならない。
昼間の女の子たちは、「トレード」の概念をよく理解していたと思う。
アフリカの人々も、状況も見ず空気も読まず、やみくもに「ギブミーギブミー」と言っても相手を不快にさせるだけだから、ちょっとは作戦を練った方がいいと思う。

食事は、インドのターリーと変わりないが、ネパールではダルバートと呼ばれるらしい。


インドからずっと、僕はこれが嫌いだ。
ダル(豆カレー)もおかずもひたすら辛いだけで、ライスはパサパサで味がない。
しかし田舎の安食堂では他にメニューがないので、仕方なく大汗かきながら無理矢理腹に詰め込む。
いろいろなものが良い方向に変わってくれたので、食文化も早く変わってほしいものだ。


Butwal, Nepal

5520km



4 件のコメント:

  1. 美女たちに囲まれての写真はカシミール以来ですね。
    インドしかりここらへんって年中何らかのお祭りしてそうですね。

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    1. 女性が僕に対して抵抗なく接してくれるかどうかは、宗教が関わっているのか、民族性なのか、よくわからなくなってきました。
      なんにしても、男から言わせれば、やはり女は愛嬌ですね。
      笑顔があれば世界が変わります。

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  2. 子供の目がきれい!
    プラスのどかな田園風景でいいなー。
    心が穏やかになりそうですね(^^)
    亮さんにプロポーズしたのは少女たちの中でもベリービューティフォーな子ですね。レベル高し。

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    1. ここで生まれ育った人は幸せだと思うよ。
      男の影が薄いけど、女が活き活きとしているところの方が豊かに栄えるような気がする。
      美女率高し。
      パキスタンやインドよりもいっそうアジアンビューティーに近づいてきたかな。

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