晴れた!
トルコ最高峰アララト山(5137m)。
キリマンジャロ(5895m)よりは低いがモンブラン(4810m)よりは高い。
トルコ語では「アール」と言い、「アララト」と発音しても通じない。
ノアの箱舟が大洪水の後に漂着したのがこのアララト山だといわれている。
右端に小アララト山(3896m)。
小アララトがすでに富士山より高いとは。
アララト山の北東がアルメニア、南東がイラン。
紀元前、アララト山はアルメニア王国の中心にあり、今もアルメニア人にとって故郷であり、シンボルでもある。
第一次大戦中、オスマンによってアルメニア人はアララト山麓から強制移住させられたのだが、その際に多くのアルメニア人が虐殺された。
このアルメニア人虐殺問題は、トルコ側とアルメニア側の双方の主張が異なっており、いまだ未解決。
第一次大戦後にアララト山はトルコ領となったが、アルメニアはそれを認めておらず、現在もアルメニアの国章にはアララト山が描かれている。
そんなわけで、トルコとアルメニアは敵対しており、国境は閉鎖されている。
ルート的には、このまま東進してアルメニアに入れればスムーズなのだが。
僕のパスポートにはイスラエルのスタンプがあるので、イランにも行けない。
よって、この先は北上してグルジアへ向かう以外に選択肢はない。
トルコにとって、アララト山はアルメニア人の問題とクルド人の問題の前線であるため、ドウバヤズットには軍の施設がたくさんある。
観光地ではあるが、どこでも自由に撮影できるわけではない。
でも、軍人も僕に「ハロー! ハロー!」と言って手を振ってきたりするので、あまり緊張感はなかった。
走行中に声をかけられ、昼食をごちそうになった。
この下りが大絶景で大感動!
しかし、残念ながら写真には表現されない。
ある一定のスケールを超えてしまうと、写真はなんともむなしい。
腕が悪いだけなのかもしれないが。
後ろを振り向けばアララト山。
ガキどもの悪ふざけが度を越してきた。
「マニー! マニー!」と叫びながら通せんぼしたり、自転車をつかんだり、投石も何度かあった。
そんな可愛気のないやり方で金なんかやるわけないだろ。
たまたま大人が近くにいると、ガキどもをしかって止めてくれる。
紳士的なクルド人の大人と、恥知らずなクルド人のガキどもとの間にギャップがありすぎる。
僕はクルド人が好きだが、「治安は良い」とは書けない。
街を歩いているだけなら危険はないが、クルド人居住区を自転車旅行する予定の方は、それなりの覚悟で。
Iğdir, Turkey
23278km
空が澄んでいて山がきれいに見えますね。山はいいなあ。クルド文化には興味がありイラクのクルド自治区、シリアのクルド地域には行ったことあるのですが、トルコのクルド地域はまだです。日本に来て難民申請しているトルコのクルド人が結構いるというのはニュースで見たことがあります。我々にはわからないような複雑な歴史や社会背景があるのでしょう。道路はめちゃきれいですね。アフリカ(南アは除く)では考えられない整備具合だ。。。では、長旅お気をつけて。
返信削除今まで見てきた山でも、アララト山の美しさは格別です。
削除登山する場合は、やっぱり細かい条件や制約があるみたいですね。
イラクに行ったことあるんですか!?
イラク戦争以前のことでしょうか?
クルド人はイラクでもいい扱いはされていないみたいですね。
トルコの道路はここ最近急ピッチで整備されているようで、今も工事中の箇所が多いです。
そういえば新興国をひっくるめてBRICSなんて呼び方ありましたが、トルコはその中には入らないんですかね。
近代的だと思いますよ。
下り坂の絶景・・・写真でも伝わる。
返信削除肉眼ならば、もっと感動するだろう。
クルド人childrenには困ったもんだ・・・
けがはないか?
ryo以外は上着を着ているが、寒くはないのかい?
荒涼とした土地に、いきなりの舗装路ってなんだか違和感があるな。
アララト山が以外にも高い山だとは驚いた。
登山家にも有名なんだろうか?
日本は11月に入った。
朝晩の冷え込みから、そろそろコートか?と思うこのごろ。
近日中にHD内を再検索してメールするから。
いやー写真だとね、近いところははっきり写るんだけど、遠くの大地の広がりや山が全然はっきり写ってくれないんだよ。
削除目に焼き付けるしかないね。
この辺りは意外に冬は温暖なようで、標高高くても寒くないよ。
アララト山の美しさも、ぜひ生で見てほしい。
グルジアとロシアとの国境近くにエルブルス山という高峰があって、それも見てみたいんだけど無理っぽい。