ソ連をバックにつけたFRELIMOはポルトガル軍に勝ち、1975年に独立を果たした。
FRELIMOは政権を樹立し、社会主義の路線を推進したが、ポルトガル領時代の秘密警察を母体とするモザンビーク民族抵抗運動(RENAMO)がこれに反発。両者の衝突により、内戦が勃発した。
RENAMOは西欧諸国をバックにつけ、当初は「白人vs黒人」であった一国の内戦が、背後では「西欧vsソ連」あるいは「資本主義国vs社会主義国」という構図の戦いとなった。
1992年、国連の和平協定により内戦は終結した。
社会主義体制は放棄され、複数政党制と自由市場経済が確立された。
長期にわたったこの内戦で、100万人が死亡し、170万人の難民が流出した。
国土は荒廃し、経済は壊滅し、世界最貧国と呼ばれた。
RENAMOは、農村を襲って無差別に殺戮し、子供を誘拐して兵士として仕立て上げていたという。
内戦が終わった今も、かつて子供兵だった者は、悪夢や頭痛に苦しんでいる。
少し前までは、モザンビークで観光旅行など考えられなかったらしいが、復興が進み、経済成長も好調で、近年は観光国としても注目されている。
しかし、300万個にもおよぶ地雷や、HIVの蔓延などが、復興の障害となっている。
民族は、マクア・ロムウェ人など、黒人が99%。ポルトガル系白人は1%以下。
公用語はポルトガル語だが、話者は35%。他はバントゥー系の言語やスワヒリ語など。
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