2012年7月24日火曜日

進展なし

日々、ショッピングセンターの周囲やドナウルートを徘徊している。
僕の自転車に乗っているヤツを発見したら、ダッシュしてタックルして奪い返すイメージトレーニングをしている。

自転車屋やマーケットでビラを配って聞き込みをしている。


しかし、手がかりはまったくなし。

元気を出さなきゃいかん時は、糖分補給。


ある方から、こんな動画を紹介してもらった。


今日からしばらく、とあるセルビア人宅でお世話になる。

ウォームシャワー  http://www.warmshowers.org/
カウチサーフィン  http://www.couchsurfing.org/
といったサイトがある。
世界を旅する自転車旅行者や個人旅行者に無料で部屋を提供してくれる有志の方々(宿泊施設ではなく一般の住宅)のリストだ。
これを利用するのは欧米人だけだろうか、日本人旅行者と会話してこれが話題にあがることはめったにない。
僕も、インターネットが普及するはるか以前から、少なくとも欧米にはこういうネットワークがある、ということを知ってはいたが、利用したことはない。
なぜ?
なんとなくだ。
シャイな日本人には、見ず知らずの他人の家にタダで泊めてもらうなんて、ちょっと気が引けてしまうのだ。
そこにたどり着く日時を断定できないから段取りが面倒、というのもある。
僕は電話を持ってないので連絡をとりづらい、というのもある。

オーストリアでオーストラリア人のカップルサイクリストに出会った時も、これを利用するよう、しきりに薦められた。
今回の自転車盗難の件で、このカップルの彼女の方が、心配して僕にメールを何度かくれたのだが、僕がホステルに滞在していることを知ると、「あんたなんでウォームシャワー利用しないのよ!?」と軽くキレられた。
このカップルも1週間ほど前にベオグラードに来て、ウォームシャワーのリストにある人のアパートに泊まったので、その人を僕に紹介してくれた。

そんなわけで、今朝、そのセルビア人のアパートに移動した。
とてもフレンドリーでよくしゃべる人だが、僕は少し緊張している。

今日は雨。
僕の自転車はちゃんと屋根のあるところに保管されているだろうか?


Beograd, Serbiaにて



2012年7月21日土曜日

進展あり

警察がなにか手がかりをつかんだ場合は僕個人にではなく日本大使館に連絡が行く、ということで日本大使館とコンタクトをとっている。

昨日、大使館の職員の方が、わざわざ警察に出向いて「捜査の方よろしくお願いします」と頼みに行ってくれたそうだ。
というのも、大使館職員の方が言うには、日本人の感覚で見るとセルビアの警察はふだんはチャランポランでなかなか動いてくれないからだそうだ。
(中南米やアフリカの警察を見てきた僕の目には、セルビアの警察はとてもちゃんとしているように見えたが)

しかし、警察はすでに捜査を進めてくれていた。
ショッピングセンターの防犯カメラに、犯人の顔がバッチリ写っていた!
犯人に前科があれば、逮捕までそれほど時間はかからないという。
もちろん、逮捕されてもすでに自転車はパーツごとにバラされて売り飛ばされてしまっているかもしれないし、犯人に前科がなければ逮捕は難しいだろう。

でも、かすかな希望の光!

正直、驚いた。
自転車1台盗まれただけで、こんなに献身的に動いてくれるとは思ってなかった。
大使館の方も、セルビアの警察がこんな迅速に捜査を進めてくれていることに驚いていた。

旧ユーゴ諸国の親日感情はとても強いようだ。
内戦時のNATO空爆や西欧諸国による経済制裁の中でも、日本だけは経済援助を続けたらしい。
ベオグラードには今も、「Donation From The People Of Japan」と書かれたバスがよく走っている。

警察にも大使館にも、「お金で買えない大切な宝物なんです!」と力説したのが伝わった、というのもあるかもしれない。

たくさんの方々に協力してもらえて、日本の友人たちからも励ましのメールをたくさんもらった。
ホステルのおばちゃんも、いつも気にかけてくれている。
感謝。

今後の方針はまだ決めず、当面は動かずにしばらく様子を見る。


Beograd, Serbiaにて


2012年7月20日金曜日

茫然自失

自転車盗まれた・・・!!!

おとといの夕方、荷物はホステルに置いたまま、荷物なしの自転車でベオグラードの大型ショッピングセンターに行き、エントランス前の自転車置き場に停め、柱にくくりつけてワイヤーでロックし、20分かそこらで戻ったら、忽然と姿を消していた。

辺りにはたくさんの人、警備員、路上には警察もいた。
何が起きたのかわからず、しばらく放心状態でさまよった。

我に帰って、警備員に監視カメラをチェックするように頼み、警察に行って被害届を作成、日本大使館にも行った。
しばらく連絡を待つ。

現場は、前回の投稿で写真を貼った、このショッピングセンター。

写真左下の自転車置き場、まさにここに停めていた。

おそらく犯人は、あらかじめ切断する器具を持って物色していて、短時間ですみやかに事をすませ、立ち去ったのだろう。

お金には替えられない、何よりも大切なもの。
友人、家族、お店の方の協力を得て、わざわざ日本からマラウイまで送ってもらった自転車。
店で売っている完成車ではなく、長期ツーリング用に、僕の体形や荷物の重さに合わせてカスタマイズされた、唯一無二の自転車。
アフリカからヨーロッパまで、長く厳しい旅路に屈することなく耐えてくれた、強靱な自転車。
乗り心地も最高に良かった。

強盗に遭って金品を奪われたり、ケガをしたり、病気になったり、などいろいろなアクシデントの想定はしていた。
でも、自転車を盗まれるというのは、想定していなかった。
想定できなかった。
自転車旅行なのに自転車を失うなんて、そんなことがあってたまるか。
行く手を阻まれるようなことがあっても、自転車さえあれば、とりあえず先が見える。
しかし、自転車だけが奪われてしまった、この現実。
まだ思考の整理がうまくできていない。

これからどうするか、いくつかの選択肢を考えているが、今はまだ決められない。

しばらくベオグラードに滞在する。

自転車をマラウイまで送るのに協力してくださった皆さん、本当に申し訳ありません。
本当にごめんなさい。


Beograd, Serbiaにて


2012年7月18日水曜日

ベオグラード















ボスニアコンベルティビルナマルカ。


一気に山を下り、川を越えてセルビアに入国。


その後はずっとフラットで楽チン。
でも、風景はえんえん住宅と農場の繰り返しで、サイクリング的にはちょっと退屈なパターン。



路面はボコボコ。
意外にヨーロッパでは、自転車のダメージが蓄積されている気がする。
EU国でも、縁石の段差やら石畳やらが多かった。

「経済水準が低下するほどノイズが増大する」
という経験則は今のところ崩れていない。
モンテネグロあたりから、安易にクラクションを鳴らす者が増えてきている。
きっと、これからアジアに向かうにしたがってクラクションは増大する一方なのだろう。
憂鬱。

爆音BGMもよく聞こえてくる。
セルビア人はクリスチャンのはずだが、どういうわけか依然としてイスラムチックな音楽もよく流れる。





首都ベオグラードに着く最後の十数kmは自動車専用道だったが、他のルートが見当たらないのでかまわず強行突破した。
いったいぜんたい、どういう理由で今まで一般道だった道を首都の直前で自動車専用に切り替えるのか、理解に苦しむ。
自転車の通行も可能な迂回ルートも探せばきっとあるはずだが、絶対迷うと思うので探す気にもなれなかった。

サバ川。






またまたドナウ川と再会。


ドナウルートはまだ続いていた!






これはうれしい。
ドナウルートをつくった人、えらい。









ドナウ川とサバ川の合流地点。


ベオグラードは、ドナウ川とサバ川の合流地点に位置する都市。










1999年にNATO軍の空爆を受けたビルがそのままの状態で残っている。






































思っていた以上に、ショッキングだった。

NATO、ミロシェビッチ、セルビア人、アルバニア人、コソボ。
誰が正義で誰が悪か、という議論は置いといて、あまりに生々しい戦争の傷痕を見せつけられて、しばらく呆然と立ち尽くしてしまった。

生々しい。
わずか13年前の出来事。
もし自分がベオグラードで生まれ育ち、その時ここにいたとしたら、何を思い、どんな行動をとっただろうか?













かつてユーゴスラビアの首都でもあった大都市だが、半分はヨーロッパ的、半分は非ヨーロッパ的。

西側EU国にはなかった生活臭が感じられる。
歩いていると、いかがわしいアンケートやら募金やらに声をかけられる。
交差点で信号待ちしている車の窓を拭いて小銭を稼ぐ人がいる。
空爆を受けたわけではないビルも、なんだか黒ずんで焼け焦げたようにも見える。











クロアチア以降、日曜日でも営業しているスーパーがある。
日曜日に食料が買えるって便利なことだなと思う。

物価はボスニアと同じぐらい。

英語は通じる。

暑さは厳しくない。
乾いた風が吹き、すがすがしい。

ホステルに滞在している。
1泊1740ディナール(1446円)。
久々のドミトリー、なかなか気が休まらず、夜、何度も起こされる。
客は全員白人。

キッチンは調理禁止らしいので(どんなキッチンだよ)、物価も安くなってきたことだし、そろそろレストランでまともなメシでも食いたいところだが、拒絶反応を起こすようなこぎれいな店ばかり。
こういうところはEU的、というより白人社会は全世界的にそうかもしれない。
しかも、メニューがキリル文字で読めない。

結局、マックに行く。
ビッグマックのセットが380ディナール(315円)。
そんなに高くない。

たこ焼きみたいなの売ってたので思わず買ったら、ドーナツだった。

130ディナール(108円)。



セルビアディナール。



Beograd, Serbiaにて

Dst. 19089km