2010年10月22日金曜日

イメージ イタリア

BC753年、多部族からなる都市国家ローマが建国された。
建国にたずさわったラテン人は、ローマ文明の基礎を築き、かれらの話すラテン語はローマ帝国の公用語として広く普及し、現在のヨーロッパ言語のルーツとなった。
現在も、ローマ帝国の流れを受け継ぐイタリア、スペイン、ポルトガル、フランスなどはラテン系と呼ばれる。

王政ローマ(BC753~BC510)、共和制ローマ(BC509~BC27)、帝政ローマ(BC27~AD330)を経て、地中海全域からヨーロッパ、中東までを支配する大帝国となった。
395年に帝国は東西に分裂し、476年にはゲルマン人の侵入により西ローマ帝国が滅亡した。
東ローマ帝国(ビザンツ帝国)は、1453年にオスマン帝国に首都コンスタンチノープルを陥落されるまで存続した。

14~16世紀には、イタリアを中心にルネサンスが興った。
カトリック教会の権威によって抑圧され続けていた中世文化に対し、ルネサンスはギリシャやローマの古典文化を復興させ、文学や美術で革命的な作品が次々と生み出された。
また、中世には衰えていた科学精神も呼び醒まし、ガリレオらによる地動説が教会的世界観を揺るがした。
ヨーロッパで火薬、羅針盤、活版印刷が発明されたのもルネサンスの時代。

中世のイタリアは外国勢力の後押しを受けて小国、公国、王国が乱立して統一性がなかったが、1796年、フランスからナポレオンがイタリアに侵攻し、統一した。
1861年には、イタリア人によるイタリア王国が成立した。

第1次世界大戦で戦勝国となった後、ムッソリーニ率いるファシスト党による一党独裁が始まった。
ムッソリーニはローマ市内にバチカン市国の独立を認めてローマ教皇庁との対立を解消したり、エチオピア、ソマリアに侵攻して植民支配などをした。
第2次世界大戦ではドイツ、日本とともに敗戦。
50~60年代にはマーシャル・プランによって奇跡的な経済復興を成し遂げ、先進国に返り咲いた。
現在はGDP世界7位の経済大国。

イタリアは世界遺産の登録数がバチカン、サンマリノも含めると45(文化43、自然2)で世界1位。
観光国として名高いが、悪質なぼったくり業者も多い。
2008年には日本人男性がナイトクラブでクレジットカードから約97万円引き落とされ、2009年には日本人カップルがランチで約9万5千円請求され、イタリア観光相が謝罪した、といった騒動があった。

マフィアもイタリア経済に多大な影響を及ぼしている。
元々シチリアで生まれた犯罪者による秘密結社であったが、やがて世界的なヘロイン取引を行う大組織となった。
政治家との癒着も強くあるが、近年は摘発が加速している。

ラテン系、ケルト系、ゲルマン系、ギリシャ系などの混成民族。
南北で人の性質が違うといわれ、南北の経済格差も大きい。
移民も多く、人口の6.5%が外国人。
公用語はイタリア語。
95%がカトリック。

イタリア出身の有名人
・音楽
アントニオ・ヴィヴァルディ
ドメニコ・スカルラッティ
ニコロ・パガニーニ
ジョアキーノ・ロッシーニ
ジャコモ・プッチーニ
アルトゥーロ・トスカニーニ

・美術
レオナルド・ダ・ヴィンチ
ミケランジェロ・ブオナローティ

・文学
ダンテ・アリギエーリ

・科学
ジョルダーノ・ブルーノ
ガリレオ・ガリレイ

イタリア共和国地図  イタリアの位置 

ローマ帝国の最大領域
ローマ帝国の位置 



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