2013年12月2日月曜日

チトワン国立公園

下って再び南部の低地へ向かう。


フランス人とスイス人の夫婦。


3年以上前に出発し、ユーラシア+オーストラリアを旅している。
日本も走ったそうだ。

lalibertederrance.blogspot.com

ツーリスティックなポカラから離れたとたん、また唐辛子文化圏に入ってしまった。
本来辛くないはずのチョーメンとモモを注文したのだが、細かく刻まれた緑色の唐辛子が大量に入っており、僕はそれを認識せずに思い切り食べてしまい、また悶絶。
汗が滝のように流れ続け、止まらない。
明らかに体が拒絶反応を起こしている。
やっぱこれ、どう考えても食べ物じゃない、毒だろ。
メキシコのハバネロと同様、緑色の唐辛子は他の野菜と識別しにくいので要注意だ。
ん? もしかしてこれもハバネロなのか?
わからん。

口直しに絶対必要な糖分を買ったら・・・

これが今話題の食品偽装か。





程度の差こそあれ、こういうメンタリティはネパール人もインド人と同じ。






予想以上に交通量が増大した。
ほとんどトラックとバスで、また絶え間ないクラクション攻めと排気ガス攻め。

「経済水準が低下するほどノイズが増大する」
という法則によって、それからアジア南部東部は超過密地帯ということで、これから向かうアジアの国々も、クラクション地獄であろうことは明白だ。
場所とルートをうまく選ばないと、このままでは走行中のほとんどの時間が、ひたすらクラクションを耐え忍ぶだけの、ただの苦行となってしまう。
たとえばケビンは、ポカラからカトマンズまでメインロードで行けばわずか200kmほどなのだが、ヘビートラフィックを避けたいがために、地図上では点線で描かれているような得体のしれないローカルルートを選び、6日もかけてカトマンズに到達したらしい。
僕は今のところカトマンズへはメインロードで行くつもりだが、この先、場合によってはケビンの精神を見習って、道無き道を開拓するぐらいのことをしなければ、このままでは心身ともにもたない。

下りきった。






わざわざ低地に戻ってきたのは、チトワン国立公園で野生動物を見るため。
お目当ては、インドサイ。
ガイドが義務付けられており、宿で1dayサファリツアーを申し込んだ。
午前中は宿のおじさんのガイドでカヌーとジャングルウォーキング、午後は公式ガイドとともにジープサファリ。
国立公園入場料とガイド料、すべて込みで4500ルピー(4586円)。

チトワン国立公園の主役はサイだが、他にも野生のアジアゾウ、ベンガルトラ、ナマケグマ、ヒョウ、淡水イルカなどの稀少な動物が生息しているらしい。





























野生のクジャクを見るのは初めてだ。












カヌーに乗りながら動物を撮るのはとても難しい。
自分も動き続けるし、標的も動く。



ワニ。






シカ。




野生のブタ。








サイは現れず。

いったん村に戻って昼休憩。















ジープサファリ。


しかし動物はまったく現れず。
サイも、気配すら感じられなかった。
いや現れたとしても、ジープはぎゅうぎゅう詰めでまったく身動きがとれず、撮影はおろか首を動かすことすらままならなかった。
しかもこのジープサファリ、4時間も続いた。
動物の気配のないジープロードを、ぎゅうぎゅう詰めの状態で、4時間もただドライブするだけの、なんとも奇ッ怪なサファリであった。
ガイドいらねー。

僕はよっぽどサファリが向いていないのだろう。
アフリカのサファリでは、1回目はツアー手配者の契約不履行でキャンセルを余儀なくされ、2回目は湖をピンク一色に染めるほどのフラミンゴの大群で有名な国立公園に行ったら1羽のフラミンゴもおらず、そして今回は大枚4500ルピーはたいて見れた動物がブタとシカとワニだけという結末。
自然が相手なので動物に会えなかった不運は仕方ないとして、それよりもガイドや他の旅行者と一緒にジープに乗せられて長時間行動をともにするという拘束感でまいってしまう。

インドとの国境が近いせいだろうか、宿のおじさんは陽気な人柄だが、とてもウソつきだ。
僕の質問や要望に対してでまかせで答えたり、一度交わした契約や約束を勝手にコロコロ変えて二転三転させたり。
そのウソやミスを指摘しても、あっけらかんとして反省する様子はまるでない。
だまそうとして意図的にウソをつく人よりも、自覚のない天然ウソつきの方が扱いがやっかいだ。
そのウソつきおじさんが、サファリの前日に、「100%サイに会えるよ」と断言した。
ウソつきの言う「100%」という言葉ほど不安にさせるものはない。
この言葉を言われた時点で、今回の僕の敗北は100%決定していたのかもしれない。

サファリといったら大自然を相手に挑むようなイメージがあると思うが、僕はむしろ、サファリも結局は対人だなと感じている。
アフリカのサファリを思い出してみても、動物を見た記憶より、ガイドとのバトルや他のツアー客とのストレスに苦戦した記憶の方が痛烈に残っている。

うおっ、こんなところにも桃太郎が!


断腸の思いでポカラを発ったのに。
サファリの苦痛を癒すには和食しかないな、と結局また和食を堪能してしまった。

どうも、極端だな。
ウマすぎて金を使いすぎてしまう和食屋か、安いけど殺人的な辛さのローカルフードか。
中間的なのはないものか。


Sauraha, Nepal

6274km



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