2010年6月14日月曜日

旅と時代

もし生まれる時代が少しずれていたら、自転車で世界旅行などできなかっただろう。
自転車での世界旅行が可能になったのはせいぜいここ50年ほどのことで、ホモ・サピエンスの誕生が20万年前だとすると、自分がたまたまこの時代に生まれたのはとても低い確率だといえる。

これまで地球上に生まれたヒトの総数は700~900億人と推定されている。
そのうち68億人が現在生きている。こんなにも多くの人が存在した時代は他にない。
時代ごとに比較すれば、現在生きている人は圧倒的多数派なので、自分がたまたまこの時代に生まれたのはとても高い確率だともいえる。

僕はずっと、携帯電話というものを忌み嫌っていて、2年ほど前まで持ったことがなかった。
あの着メロというやつは、人類史上最悪の発明だ。あれは一生慣れないだろう。
携帯電話の存在しない静かな時代に生まれたかった、などと思っていた。
今は仕方なく持っている。

とはいえ、技術の進歩にはだいぶ助けられている。

一昔前の自転車旅行者の本を読んでみると、「中央郵便局で家族からの便りを受け取り・・・」と書かれていたりするが、今はメールでやりとりができる。
全財産を現金かトラベラーズチェックで所持していたらしいが、今はATMさえあればその国の通貨を引き出せる。
大量の写真を撮るには大量のフィルムが必要だった。
今はノートパソコンを積んでいる自転車旅行者もめずらしくない。

圧縮技術の進歩はすさまじい。
ウォークマンの時代だったら、せいぜいCD数枚分しか持ち歩けなかっただろう。長旅で聞き回したらすぐ飽きる。
僕は、iPodに好きな曲を厳選して入れ続け、今1380曲(約96時間)ほど入っている。
もうすぐ容量が一杯になるが、ギリギリまで入れたい。

30年前だったらどんな旅をしていただろうか?
30年後はどんな旅をしているだろうか・・・?