2013年11月24日日曜日

アンナプルナ・サーキット 6

いよいよ峠越え、最大の山場。


ソアと一緒に向かう。
もちろん荷物最小限の彼の方が速いので、「僕のことは気にせず先に行ってくれ」と言ったのだが、一緒に行った方が心強いし安全、ということで。

気温は-5℃だが、冷たい風が吹き荒れ、体感温度はもっと低い。
昨日まで日中はTシャツ短パンだったが、さすがにもう厳しく、厚着した。

ペットボトルの水が凍らないように、時々シェイクする。
まあ、ふつうは水筒を持参するわな。

いや寒いのはいいが、この雪!


滑り落ちたら最期。
ゆっくりゆっくり、一歩一歩慎重に進む。





そして、写真では伝わらないが、えげつなくスティープな登りが続く。
僕はまた荷物をはずして、2回に分けて進む。
荷物を運び、戻って自転車を運び・・・これをえんえん繰り返す。
ソアには先に行ってもらった。



景色はすばらしいが、体力的にいっぱいいっぱいで、足場も悪かったため、この登りではあまり写真は撮れなかった。



長い長い登り。
峠までの距離はほんの数kmだが、僕は2倍の時間をかけている。

まだか、まだか・・・
と、ここでなんと、ソアが戻ってきた!
彼はとっくに峠に到着していたが、僕があまりに遅いので心配して(あるいは寒くてじっとしてられず)、戻ってきてくれたのだ。
ふつうに歩くだけでもハードなのに、なんてやつ!
最後はソアが荷物を持ってくれた。
この状況で「いや、自力でやりたいんだよ」と断ることなどできず、彼の好意に甘んじた。

ついに到達!
標高5416m、トロン・ラ!












気圧530hPa、気温0℃。
カルドゥン・ラ(標高5359m)の時と同じ。

カルドゥン・ラは出発地のレーが標高3500mだったので2日で到達できたが、今回は出発地のポカラが1000m以下の低地だったので、到達まで8日かかった。

さあ、あとは下るだけだ。

・・・いや、僕にはすでにわかっていた。
下りも、登りに劣らず苦戦を強いられるのだ。
この超スティープ+雪と氷と石では、とても乗っていられず、効きの悪いブレーキを力いっぱい握りながら、一歩一歩ゆっくりと下る。



もちろんディスクブレーキMTBのソアには先に行ってもらい、後から来たトレッカーたちも早々と僕を抜かしていった。
おそらくこの日のアタック隊では、僕が一番ビリだったと思う。



二度ほど、足を滑らせてコケて、危うく崖から落ちそうになった。
こういう時、反射的に自分の体よりも自転車を守ろうとしてしまう。
なんとしても自転車は落とすまい、と必死につかんで引き上げる。



トレッカーたちは全員、次の村まで行ったと思うが、僕は中腹に現れた質素な宿で力尽きて1泊。

客は僕ひとり、あと宿のおばさんひとりだけ。
ここは電気もなく、明るいうちに夕食をつくってもらい、暗くなったらベッドに寝転がるだけ。

完璧な静寂。

妙な満足感。


Pokhara, Nepal



アンナプルナ・サーキット 5









標高4400m。

サイクリストもいればギタリストもいる。


もう無理・・・


あまりにスティープすぎて、一気に登るのは不可能。
いったん荷物をはずして、荷物だけ担いで標高差500m上のハイキャンプまで登って、下りて戻って今度は自転車を担いで登る。



通りすがりのトレッカーが「Crazy Japanese!」って言ってくれた。
やったね!











アメリカ人(アラスカ)のソア。


ディスクブレーキのMTB、荷物は小さいバックパックのみ。
アンナプルナ・サーキットをサイクリングするなら、これがベストなスタイル。

ソアは旅行者ではなく、ネパールで英語教師をしていて、ネパール語を話せる。
いつも陽気でテンション高くて、バカなことばかり言って人を笑わせる。
僕はこんなアメリカ人が大好きだったりする。

http://yetihunts.blogspot.com/





ハイキャンプ(標高4900m)。


ハイキャンプと名付けられているが、立派な宿があり、たくさんのトレッカーでにぎわう。



次の日はいよいよアンナプルナ・サーキットのハイライトである峠越えがあるせいか、皆、気分が高揚して、知らない者同士でも気軽に声をかけあう。

ちょっとした丘に登ってみた。


僕は登山はほとんどしたことないが、なんかピークに登頂した気分?








こういう地形なので、15時ぐらいには日が隠れ、一気に冷え込む。


日本人のグループと出会い、話をした。
僕の母と同じぐらいの年代の女性3人+僕と同じ年代の男性1人。
トレッキング経験豊富な方々で、高山病の症状もなく、なんともたくましく、元気をいただいた。
緑茶やリンゴもごちそうになった。






Pokhara, Nepal



アンナプルナ・サーキット 4

マナン(標高3540m)。


















ガンガプルナ(7454m)と氷河。




ガンガプルナ氷河湖。










宿からの眺め。


絶景が臨め、村人も感じ良く、いい村だ。

しかし宿泊の条件はさらに厳しくなった。
宿泊費はどこも200ルピー(200円)前後で大差ないので、ちょっと良さ気な宿に決めたのだが、夕食と朝食はこの宿に併設されているレストランでとらなければならない、という条件付きだった。
かすかに嫌な予感がしたのだが、後でメニューをチェックしてみたら、やはり割高設定だった。
看板には「Internet Service」と書かれていたが、なんと1分15ルピー(15円)!
1時間使ったら900ルピー(901円)という計算。
しかも自前のラップトップは使えず、ここに置いてあるラップトップしか使えないように設定されていた。
これではデメリットが大きすぎるので断念。
充電はもちろん有料。
看板には「Hot Shower」と書かれていたが、この日はタンクの水が切れてしまったようで、シャワーを浴びることはできなかった。
こんなところでぜいたくは言えないのはよくわかるし、宿の人も不便を詫びているので、これは仕方ない。

ローカル向けの安いレストランを発見した。


トゥクパ。


モモ。


チベタンブレッド。


チベタンづくし。
いずれも一品100ルピー台で、低地と変わりない安さだった。
このレストランで腹をふくらませて、宿の割高レストランでは一番安い一品だけですませた。

トレッカーたちはだいたいマナンで連泊するようで、村はたくさんのトレッカー(ほとんど欧米人)であふれ、満室になる宿もあるぐらいだった。

宿、レストラン、売店ではどこも英語が通じる。











マナンの先はバイクも通れなくなり、地元民と家畜と、トレッカーと、一部の酔狂サイクリストだけが通る。

階段!


そこのお姉ちゃん、ちょっと手を貸しておくれ~












山というより、巨大な氷の塊のようだ。






標高4000m。

やはりカシミール&ラダックの高地順化がまだ効いているのか、この高度でもなんともない。
もちろん、えげつない急坂では息が切れるが、それは低地でも同じこと。
ふつうに動いている分には、息切れも頭痛もない。













車もバイクも通れないスーパー僻地だが、やはり数kmおきに村がある。







食事はちゃんとできるが、設備はきわめて簡素で、シャワーなし、宿によっては電気もない。


日が暮れると何もできないので、明るいうちはにぎやかだったトレッカーたちも19時ぐらいにはしんと静まっていた。

あ~

コーラ飲みてぇ~


Pokhara, Nepal