・パレスチナ元は「ペリシテ人の地」という意味。ペリシテ人はBC13世紀頃から地中海とヨルダン川に挟まれた地域に住み着き、ヘブライ人の敵であったようだが、聖書以外の文献には登場せず、その後歴史から姿を消す。古代よりめまぐるしく国名が変わるため、便宜上この地方を「パレスチナ」と呼ぶ。現在はイスラエル国内のパレスチナ自治区(ヨルダン川西岸地区とガザ地区の2ヶ所)を指す。主にアラブ人が住んでおり、分離壁によって隔絶されている。
・パレスチナ人イスラエル建国以前あるいはシオニズム以前からパレスチナに住んでいたアラブ人のこと。ユダヤ人に追放されて国外に流出した者も含まれる。ペリシテ人とは関係ない。現在の人口は1088万人で、うち400万人がパレスチナ自治区、125万人がイスラエル領、324万人がヨルダンにいる。宗教はイスラム教で言語はアラビア語。同じパレスチナ人でも、ヨルダン川西岸地区は穏健派ファタハで、ガザ地区は過激派ハマスで対立している。・アラブ人主にアラビア半島や西アジア、北アフリカなどに住み、アラビア語を話し、アラビア文化を受容している人。「アラブ人=イスラム教徒」という認識でもだいだい差し支えないと思うが、アラブ人でもなかにはキリスト教徒、ユダヤ教徒がいる。中東イスラム圏でもトルコ人などはアラブ人とはいわない。・ヘブライ人元は「川の彼方より来た者」という意味。この場合の「川」はユーフラテス川を指す。この呼称は異民族がつけたもので、ヘブライ人は自分たちのことを「イスラエル」と呼んでいた。ユダヤ教を確立した後は「ユダヤ人」と呼ばれるようになる。かれらの話すヘブライ語は、世界各地に離散したことで話者が減り、20世紀初頭にはヘブライ語話者はわずか10家族となったが、シオニズムによって再生され、現在のイスラエルの公用語はヘブライ語とアラビア語となっている。一度廃れかけた古代語が復活した例は歴史上他にない。アラビア語と同じく、右から左に書く。文字はこんな感じ→מדינת ישראל・ユダヤ人旧約聖書によると、アブラハムの息子イサクにはヤコブという息子がいた。神はヤコブとその子孫にカナンの地(パレスチナ)を与えると約束し、ヤコブはこの後「イスラエル」と改称した。ヤコブの12人の子が氏族となり、古代イスラエル王国をつくった。12人のうち4番目の息子がユダであり、「ユダヤ」は「ユダの地」という意味である。ちなみに新約聖書に登場する裏切り者のユダはまったくの別人。アブラハムのもうひとりの息子イシュマエルの子孫はアラブ人となった。現在の定義では、ユダヤ人とは「ユダヤ人の母親から生まれた者、もしくはユダヤ教に改宗し、他の宗教を一切信じない者」とされている。形質的な区別ではない。世界のユダヤ人の総人口は1300~1400万人で、うち527万人(40%)がアメリカにいる。アメリカの長者番付に名を連ねる政治家、実業家、学者、音楽家などにユダヤ人が多く、かれらはイスラエルに多額の献金をしている。マスコミの有力者にもユダヤ人が多く、イスラエル偏向の世論をつくっていることも考えられる。イスラエル建国の際にもアメリカの強力な圧力があり、建国以来アメリカはイスラエルに毎年30億ドルという突出した資金援助をしている。人口の少ないイスラエルがアラブ諸国との戦いにことごとく勝ち続けたのも、アメリカという後ろ盾があったからである。個人的に尊敬するユダヤ人またはユダヤ系アルバート・アインシュタイン(物理学者、ドイツ→アメリカ)ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン(哲学者、オーストリア)ジークムント・フロイト(精神分析学者、オーストリア)カール・マルクス(経済学者、ドイツ)ウラディミール・ホロヴィッツ(ピアニスト、ウクライナ→アメリカ)ユーディ・メニューイン(ヴァイオリニスト、アメリカ→イギリス)レナード・バーンスタイン(指揮者、アメリカ)スティーヴ・ライヒ(作曲家、アメリカ)その他の著名ユダヤ人またはユダヤ系ブルームバーグ(ブルームバーグ創業者、ニューヨーク市長)メイヤー(ワシントンポスト創業者)ロイター(ロイター通信創業者)バルマー(マイクロソフト社長)デル(デルコンピュータ創業者)リーヴァイ・ストラウス(リーヴァイス創業者)ローレン(ラルフローレン創業者)ラザラス(トイザラス創業者)シュルツ(スターバックス社長)ワーナー(ワーナーブラザーズ創業者)フォックス(20世紀フォックス創業者)スピルバーグ(映画監督)キューブリック(映画監督)ピューリツァー(新聞出版者、ジャーナリスト)プルースト(作家)ザメンホフ(言語学者)
ノイマン(数学者)
フランクル(精神科医)
フッサール(哲学者)
メンデルスゾーン(作曲家)
ビゼー(作曲家)
マーラー(作曲家)
ルビンシュタイン(ピアニスト)