2010年2月22日月曜日

苦戦の予感

僕はビザというものについてよく知らない。
前回の旅では、オーストラリア以外はすべてビザ不要で入国できた。
だが次のアフリカ、中東、アジアでは、ビザの取得に苦戦しそうだ。
ビザは国境で取れるところが多いが、もし国境がだめなら隣国の大使館で取る。
日数、費用、条件もまちまちで、日本大使館の推薦状なんてものが必要な国もある。まったくわずらわしい。
苦戦するだけならいいが、場合によっては入国できずに飛行機を使わなければならない可能性もある。

先日、リビアは旅行会社のツアーに参加しなければビザをもらえないということを知って憤慨したが、よくよく調べてみると、ロシアやベラルーシ、ブータンなど、他にもいくつかそういう国があるようだ。
まさかロシアも走れないとは。

以下のような国は、個人旅行でのビザの取得が困難、あるいは不可能。

・社会主義、あるいは旧社会主義の国(ロシア、旧ソ連諸国、リビア、北朝鮮など)
・他国とあまりにも異質な国(サウジアラビア、ブータン、ミャンマー、北朝鮮など)
・政情不安定、あるいは戦争中の国(イラク、アフガニスタン、ソマリアなど、この辺は論外)

どうも社会主義の国は、外国人に自由に旅行させたくないような節がある。
中国は近年自由になってきているようで、15日以内の滞在ならビザ不要らしいが、あの広大な国を15日で横断できるわけがない。
ベトナムやラオスも社会主義だが、やはり15日以内ならビザ不要。
どこの国も、観光資源の重要性は無視できないようで、入出国を簡略化する動きはあるようだ。

もうビザなんて、特別な事情がある国でもない限り、全世界的に廃止してくれないだろうか。
(北米、中米、南米、ヨーロッパはだいたいビザなしで入国できる。)
就労や就学するなら別だが、観光で通り抜けるだけなのだから、無意味な手続きに時間と金を浪費したくない。
今はパスポートにICチップが内蔵されているから、機械で情報を読み取ってくれればそれでいいのではないか。
入国カードに記入なんてものもナンセンスに思える。滞在先や滞在日数なんて、なんとでも書けるから。
国境が自動改札になったらやっぱりまずいかな。

冬のシベリアを自転車で横断したあの人なんかは、ビザはどうしたのだろう?
冒険家も観光ビザなのかな。

今夜から出張。今度は兵庫。



2010年2月17日水曜日

多様なる音世界

どの言語にも、日本語には存在しない発音がある。

イタリア語の「gli」は、「i」と発音するつもりで「li」と発音するように、と参考書には書かれている。
CDで聞いてみると、瞬間的に「グリッ」と言っているように聞こえる。難しい。

フランス語の「r」は英語とは違う。うがいをするようにのどの奥を鳴らす、そうだ。
CDで聞いてみると、ハ行に近い。「Paris」は「パヒ」に聞こえる。
Au revoir」(さようなら)は「オ・ルヴォアール」とカタカナ読みしても、おそらく通じないだろう。

スペイン語の「yo」(私)は、「ヨ」と発音してもいいし、「ジョ」と発音してもいい。
「ヨ」と「ジョ」では全然違うので、どちらかに決めてほしいものだ。

アラビア語の「خ」は「カ」と「ハ」の間の音だそうだ。

母音も多様だ。半母音とか鼻母音とか。
日本人は明確な5つの母音しか知らないので、曖昧な母音は苦手だ。
かれらにとっては曖昧ではないのかもしれないが。

日本語がペラペラの韓国人から興味深い話を聞いた。
日本語の「しんぶんし」は、最初の「ん」と次の「ん」の発音は同じではないというのだ。一方が「n」でもう一方が「m」なのだそうだ。韓国人はその違い区別しているし、日本人も無意識に使い分けているらしい。
考えてもみなかったことだ。
日本では駅名や地名がローマ字で表記されているが、「m」のはずなのに「n」と書かれていると違和感があるらしい。
そういえば、英語の「ハンバーガー」とか「コンピューター」も、「n」ではなく「m」のはずだが、日本人にはこの識別は不可能に近いと思う。

これだけ多様な音世界があるのだから、「ローマ字読みは世界共通」という考えは大きな間違いだ。
以前ブログに書いたことがあったが、僕の名前「リョウ」をまともに発音できる欧米人はほとんどいない。
ローマ字で「Ryo」と書いてみせるとよけい混乱される。

赤ん坊は、世界中の言語に対応できるほど多様な声を発している、と聞いたことがある。
成長してひとつの言語を習得すると、多様な可能性は忘れられてしまう。
どんなことにもいえることかもしれない。



2010年2月13日土曜日

ドイツ語

ここ1ヶ月ほど、ドイツ語の勉強をしていた。
短すぎると思われるかもしれないが、とにかくひとつの言語にあまり時間をかけていられないのだ。
それに、僕は学生時代に第2外国語でドイツ語を選択していたのだ。
もちろん、当時習ったことはきれいに忘れてしまっていたが、改めて勉強してみると、みるみる思い出してきた。

ドイツ語は英語と同じグループとされているが、あまり英語と似ているとは思えない。
ドイツ語は、

・発音は比較的ローマ字読みに近い。
(たとえば、Nameは「ネイム」ではなく「ナーメ」)
・男性名詞、女性名詞の区別がある。
(僕の知る限り、西も仏も伊もアラビア語も同様)
・4つの格というのがあり、定冠詞、不定冠詞、代名詞、指示代名詞、形容詞などは、それぞれの格によって語尾を
変化させなければならない。しかもこの格変化は、男性名詞、女性名詞、中性名詞、複数名詞によって異なる。
(おそらくこれが一番てこずる)

数の数え方は規則的なので覚えやすいが、時間の表現が少しやっかいだ。
たとえば、6時半は「半分7時」、2時20分は「半分3時より10分前」といったまどろっこしい表現をする。

ドイツ語はドイツの他、オーストリア、スイス、ベルギーなどの小国で話されている。
あと、意外にもアフリカのナミビアでも通用しているようだ。



2010年2月7日日曜日

世界一のストラト弾き

20年前の映像。









2005年に渋谷で彼のライブを見たが、いまひとつだった。
観客は神経質そうな男ばかりだった。

もう絶頂期の演奏は臨めないのだろうか?

僕が旅をしていた2007年に、ジェフ・ベックのトリビュートが出ていた。
つい最近知った。
エリック・ジョンソンの名前がそこにあった。
すぐに買って聴いた。
第一級のギタリストが名を連ねる中、やはり彼の演奏が突出していた。
絶頂期に迫るものを感じた。

ちなみに彼は、ストラトが生まれた1954年に生まれている。




2010年2月4日木曜日

だいたいのルート

結局、エチオピアの後は、先述したルートのいずれでもなく、スーダンを通って(エリトリアはムリのようだ)エジプトまで行き、ヨルダン、シリア、トルコ、そしてギリシャからヨーロッパへ入ることにした。

中東は非常に危険なイメージがあるが、イラクやアフガニスタンなどがずば抜けて危険というだけで、他の国はそれほどでもないように見える。
一般的なイメージに反して、中東よりアフリカの方が危険な国が多い気がする。

イスラエルに入国してパスポートにスタンプを押されると、周辺のアラブ諸国に入国できないらしい。
イスラエルはアラブの敵だから、いったんイスラエルに入国した者はアラブでは受け入れてくれない。
なんだか淋しい話だ。
行ってみたい国のひとつだが、あきらめた方がよさそうだ。戦争してるし。

なぜエジプトからモロッコまでの道を断念したかというと、エジプトの隣国のリビアのビザの発給条件が、「旅行会社の組んだツアーに参加すること」というバカげたものだからだ。
つまりリビアでは、ツアー以外の個人旅行は認められないということだ。
リビアは治安も良く、砂漠も美しくて魅力的な国だが、非常に残念だ。
ここを閉ざされてしまうと、陸路でアフリカの西へ向かうのはほぼ不可能のようだ。
サハラ砂漠、見てみたかったが、残念。

サウジアラビアのビザもリビアと同様だが、あの国は他に類を見ないほど厳格なイスラム教国で(かのメッカがある)、外国人旅行者に対してもイスラム教のルール(=コーランの教え)を強要するらしいので、ビザを取得できたとしても、自由な旅は難しいだろう。

春頃にヨーロッパに入れるように、アフリカは寄り道しながらゆっくり行こうと思う。