2016年7月26日火曜日

五度目の手術

前回の手術はそれ自体は成功したのだが、白内障になってしまった。
よくわからないが、硝子体手術を受けると、同時に白内障が発症してしまうケースがあるらしい。

網膜は眼球内部の奥底、カメラで例えるならフィルム。
前回までの硝子体手術は管を奥深くまで刺してフィルムを修復する緊張感の高いものだった。

白内障は眼球の比較的表面、カメラでいうレンズが白く濁ってしまう病気。
濁った水晶体を除去して人工の水晶体を注入する手術で、高齢になると多くの人が受ける一般性が高いもの。

ただし、僕は過去にレーシックを受けている。
レーシック経験者はレーザーによって角膜の形が変えられているので、人工レンズをつくる計算式が合わず、視力が完全に回復する保証はないらしい。

また、人間の眼は、自分の意志で遠くにピントを合わせたり近くにピントを合わせたりすることができるが、人工レンズはそれができない。
事前に遠くが見えるレンズか近くが見えるレンズかを選ぶ。

僕は迷わず遠くを選んだ。
メガネやコンタクトを使いたくないからレーシックを受けたわけだし、この年齢だとまもなく老眼が始まるから、どうせ近くのものは見えなくなる。
何よりも、世界の風景をはっきりと見たい。

そんなわけで今日、白内障手術を受けてきた。

日帰り入院。
朝9時に入院して、夕方5時に退院。
手術はわずか10分ほどで、それ以外の時間は休んでいていいという。

ちゃんとした個室とまともなベッドが与えられた。
ここぞとばかりに深い深い眠りに落ちた。
午後の手術の呼び出し時に看護婦さんに叩き起こされ、夕方の退院時にも看護婦さんに叩き起こされた。
まだ帰りたくないよ、ここに泊めておくれー。

まだ何も見えない。
今、右眼の視力は0.0000001ぐらい。
これから少しずつ見えるようになるらしい。

点眼薬と飲み薬をたくさんもらい、外出時は保護メガネ着用。
例によって洗髪洗顔は今後1週間禁止。
前回までは術後しばらくは充血しまくって涙がたくさん出てまぶしくてまともに眼を開けられなかったが、今回はまったく平気だ。 

休んだのは今日だけで、明日から仕事。