2014年8月10日日曜日

フライトまでの長い道のり

空港までは電車やバスで簡単に行けるようになっているようだが、僕の場合は不可能。
まずは九龍から30kmほど離れた屯門という埠頭まで行き、そこから船で海を渡って島に行き、さらに少し行って空港にたどり着く、はず。
不測の事態が起こりそうな予感でいっぱいだったので、飛行機は夕方の便を選び、余裕をもって朝8時に出発。

香港はきわめて走りにくい。
道路は車と歩行者のためだけにつくられており、自転車の存在は完全に抹殺されている。
地図を見て、一見ふつうに行けそうな道でも、実際には通れなかったり横断できなかったり、次から次へと障害が現れて行く手を阻む。

聞いた話だと、自転車なんてものは中国人が乗る下等な乗り物で、文明人である香港人はもっぱら車やバスや電車で移動する(もっとも今は中国人も自転車からバイクに変わってしまったが)。
最近は富裕層の間でスポーツとしての自転車が流行りだしたので認識が変わりつつあるが、移動手段としての自転車は依然として根付かないそうだ。

立ち止まって地図を見ていた時、ひとりの男性が話しかけてきて、わかりやすい英語で道を教えてくれた。
「アンラッキーだな。明日だったら屯門へ行く用事があるから、君を車で連れて行くことができたのに。もしまた迷ったり困ったことがあったら電話してくれ。」
と電話番号まで渡してくれた。
なんか久しぶりだな、こういう親切な人。

香港という国は、中国に対するアンチテーゼで成り立っているような感じがした。

前半は苦戦したが後半は単純な一本道で、12時すぎに屯門に到着できた。
しかし船乗り場で、「Next Sailing 16:00」という衝撃的な掲示が!
事前に船のタイムテーブルを調べておいたのだが、13時と15時の便もあるはずだった。
ほらやっぱり、不測の事態。
飛行機は17:40発なので、16時の船では間に合わない。

屯門にはバスも電車もあり、いずれも空港までつながっている。
とりあえず自転車と荷物をここでパッキングして、空港行きのバスに乗ろうとしたが、拒否された。
二階建ての大型バスにもかかわらず、この荷物は大きすぎてダメだそうだ。
電車は、改札を通過できない。
ひとりで一気に運べるようなものではないので無理。

残された手段は、タクシー。
物価の高い香港でタクシーに乗るなんて本当に最後の手段だが、聞いてみたらHK$220(2896円)。
タクシーで行くことにした。
1万円ぐらいとられるのかと思ってた。

人力でこれだけ苦労することを、ものの30分ですんなり空港に到着できちゃったのだから、車ってすごいなあと思いました。

すぐさまチェックイン。
係員はまともに対応してくれたが、やはりいつも通り、この規格外の荷物を処理するのに、なんだかんだで時間がかかる。
荷物の超過料金があまりに高すぎるので、係員のアイディアで、「座席をエコノミーからビジネスに格上げすれば、チケット代は余分に払うことになるが、ビジネスクラスは荷物の料金体系が異なるので、トータルでは安くなる。」ということになった。

安くしてもらった結果、超過料金HK$2660(3万5017円) + ラッピング代HK$70(921円)。
ちなみにチケットは、2万3125円。

そんなわけで、初めてのビジネス。
VIPラウンジで無料でビュッフェが食えるらしい。
あまりうまくはなかった。
出発まで時間があまりなかったことと、従業員が気を遣って何かと話しかけてきて、食べてる最中も視線を感じたりして、とても落ち着くことなどできず、とりあえずタダ飯を胃にぶち込んだだけ、という感じであった。

搭乗。

シートは、それぞれ別個になっていて、足も存分に伸ばせて、たしかにくつろげる。








せっかくのビジネス、どうせなら長距離フライトでゆっくり楽しみたかったが、わずか2時間で到着。

ところで、日本の成田も、そしておそらく関空も、空港までの道路は高速しかなく、自転車で行くことはできない。
あれはなぜだろう?
他の国では、今のところそういうことはなく、一般道で自転車でも問題なく空港にアクセスできる。


Taipei, Taiwan



2 件のコメント:

  1. 台湾ですか!夏は暑いだろうけど楽しんでください。この季節台風もあるしね。。。気をつけて。

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    1. いや~今年入ってからずっと暑いところにいますが、湿度はこの辺が一番高い気がします。
      でも台湾は楽しめそうな予感でいっぱいです。

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