2014年5月3日土曜日

ヤンゴン 1

最大の都市ヤンゴン。


2006年まで首都であった。
現在の首都はネピドー。
この遷都も軍部による一方的な決定で、この時のニュースをたまたま見ていたのをおぼえている。
遷都の理由は、「首都は国土の中央にあるべき」だからだそうで、「各国の大使館はすみやかにネピドーに移動するように」と声明を出したが、各国は難色を示していた。
現在も、大半の大使館はヤンゴンに留まっているようだ。

宿にチェックインして、街を歩き出してすぐ、年端もいかぬ少女がポストカードを売りつけてきた。
丁寧で好感の持てる英語で話してくれるのだが、あいにくポストカードはいらない。
「じゃあ、両替したい?」
「ヤンゴン川に行きたい? ガイドするわよ。」
歳を聞いたら、7歳だという。
・・・冗談じゃない。
外国人の大人相手に英語でこんなやりとりをする7歳児なんて、日本には存在しない。
話を聞くと、すでに両親を亡くしており、20歳の姉とともに暮らしているという。
もちろんそれが本当かどうかはわからない、同情を引くためのウソという可能性もある。
でも彼女はピッタリ僕について来て、どうにも見捨てられなくて、一食食べさせて、少しばかりこづかいを与えた。


ヤンゴンには、ATMがけっこうある。
しかし、かたっぱしから試してみたが、まったくおろせなかった。
少なくとも僕の国際キャッシュカードでは、1チャットたりとも引き出すことができなかった。
たまたま機械の中の現金が底をついていた時だったのか、システムに不具合が生じていた時だったのか、それともクレジットカードのキャッシングのみ可能なのか。
こういうこともあるので、やはりあらかじめ十分な額のドルを用意しておくことが望ましい。

緊急時のために持っているドル紙幣は、よく見たら半分以上が、わずかなシミや破れや落書きがあった。
残りの紙幣もそんなにきれいではなかったが、なんとか両替できた。
あと、たまたま余っていたタイバーツも両替でき、これもバカにできない足しになった。
これだけあれば、出国まで間に合うだろう。

公定レートと闇レートがある。
公定 : 1000チャット=US$2
闇 : 1000チャット=US$1
(正確な数値はメモしていないが、目安としてはだいたいこんなもん)
闇の方が一般的だが、たまに公定の店もあるので、要確認。
ヤンゴンには、ユーロや円も扱う店もあるようだった。
ホテルではドルでの支払いも可だが、やはりきれいな紙幣でないと受け入れてくれない。









ここまで来てようやく、イギリス植民地の名残りっぽいのが見られた。













政府に土地を奪われて住みかを失ったという人たちのキャンプ。


ヤンゴン川。


日本語で「カッコイイネ! カッコイイネ!」と言い寄ってくる少女たち。


これぐらい大きくなると貪欲で、外国人向けのちょっと高いレストランでおごらされた。
いや、こちらが自らおごるように仕向けられたと言うべきか、この子たちはおそらく常習犯。
完全にカモにされてしまっているが、いろいろ話をして、ビルマ語を教わって、楽しいひとときをすごしたのだから、まあよしとするか、と自分に言い聞かせる。
よしとしようじゃないか。



さらに「ウチに遊びに来て!」などと強引に誘ってきたので、さすがにそこで見切りをつけた。
深入りしてはいけない。
後になって冷静に思い返してみると、明らかにこの子たちは良からぬことを企んでいた。
その時は見抜けなかったが、この子たちの言葉にはいくつかのウソがあった。



農村のミャンマー人と都市のミャンマー人はまるで別物だ。
ヤンゴンで声をかけられたら、まずそれは友好目的ではなく、何らかの商売、詐欺、タカリとみなしてよい。
手慣れた常習犯、巧みなグループ犯行も多いようで、かれらの言葉を真に受けてはいけない。
世界を旅するならこれぐらいは当たり前の認識なのだが、地方農村のミャンマー人がどこまでも純朴で良心的だったので、油断してしまっていた。

ヤンゴンのATMはまったく使えないが、ヤンゴンの人々にとっては僕のような旅行者がATM代わりのようだ(←うまいこと言った!)。



ミャンマー人がそこらじゅうに吐き捨てている赤い液体の正体。


これを噛んで風味を味わい、唾液がたまったら吐き捨てる。


ガム代わりみたいなもんか。
ミントのような風味だが、クセになるようなもんでもない。
バスの中からこの赤い液体を吐き捨てる人もいるので、自転車走行中はヒヤッとする時がある。

インド系が多く目立つ。






揚げ物と野菜のごちゃまぜにスープをかけたもの。

これはイケる。
僕はこういうごちゃまぜ料理はたいてい好きである。
一品500チャット(53円)が相場。

これはちょっと辛かった。


ジュースは100チャット(10円)。


冷たくておいしい。


これはたぶん、グラスジェリー(適当)。


かき氷にもよく入ってる、これね。


ちなみにコップは、後ろのたらいにためてある水でザッとすすぐだけ。
そんなもんでいいんです。
冷たくておいしいと思えるものなら、たいてい大丈夫なんです。

来る途中、高級ホテルの中に「わさび」という高級そうな和食屋が入っているのを見かけた。
その和食屋がつくっている寿司をパックして街頭販売しているらしい。

1パック1500チャット(159円)。
ローカルフード一食の3倍って考えると高いけど、寿司が恋しかったので2日連続でここで買って食べた。

和食屋は何軒か見かけたが、高級ホテルの中に入っており、本当に高級料理扱いのようだ。



1800チャットショップって、語呂悪すぎだろ。




他のアジア諸国と同様、街中はどこもひどい渋滞。





よく見ると怖い画像だった。








Hpa An, Myanmar

11854km



3 件のコメント:

  1. おお…気をつけないと。
    危ない…油断大敵…
    日本語で話かけられるという事は…日本人来てるのかな?

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    1. 空路での入国は以前から可能だから、日本人観光客も多いよ。
      ヤンゴンではあまり見なかったけど(見どころが少ないためか)、バゴーでは数十人単位の日本人グループもいた。

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  2. とても魅力的な記事でした。
    また遊びに来ます!!

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