2010年8月11日水曜日

イメージ ドイツ 2

第1次世界大戦で敗戦したドイツは、徹底的に痛めつけられ、経済も崩壊状態となった。
そんな中で台頭したナチス党は、党首ヒトラーの巧みな戦略によって国民に支持され、1933年に政権を握った。
ナチスは、国粋主義のもとにユダヤ人を排斥し、言論、出版、教育を統制するなど、独裁体制を進めた。
反対派やユダヤ人は強制収容所に送られた。
ナチスに殺されたユダヤ人は600万人といわれている。
また、アウトバーン建設などの大規模な土木工事や軍需工業をおこして、失業者を急速に減らした。

1938年にナチス・ドイツはオーストリアを併合し、さらに領土を拡大すべく、1939年にポーランドに侵攻した。
これに対してイギリスとフランスがドイツに宣戦し、第2次世界大戦が勃発。
1945年、またしてもドイツは敗戦し、領土の25%を失い、戦勝国の米英仏ソによって東ドイツと西ドイツに分裂した。

分裂後まもなく、「東(ソ連などの社会主義陣営)vs西(米英仏の資本主義陣営)」の冷戦時代へ突入。
1960年代には、貧しい東ベルリンから豊かな西ベルリンに逃げこむ者が増えた。
これを防ぐためにソ連が建設したのがベルリンの壁。
1980年代の終わりに東欧の共産国が次々に破綻して民主化したことが影響し、経済的困窮が続く東ドイツでも統一の動きが高まり、1989年にはベルリンの壁が崩壊し、翌1990年にドイツは再び統一された。

現在のドイツは、世界トップの工業製品輸出国(2008年に輸出額で中国に抜かれた)で優れた技術を誇り、GDPは世界4位(ヨーロッパで1位)の経済大国である
フランスとともにEUの中核国であるが、一方で、長期間の分裂による東西の格差がいまだ残り、成長の妨げとなっている。

ドイツ人は旅行好きで有名で、海外旅行者数は世界1位。
年間で延べ7000万人以上が海外旅行をする(ドイツの人口は8175万人)。
日本人の海外旅行者数は1700万人ほどで、トップ10にも入っていない。

公用語はドイツ語。
宗教はキリスト教68%(プロテスタント32%、カトリック31%)、イスラム教4%、ユダヤ教0.25%。

ドイツ出身の音楽家
ヘンデル、バッハ、ベートーヴェン、メンデルスゾーン、シューマン、ワーグナー、ブラームス、フルトヴェングラー
ドイツ出身の学者
ケプラー(天文学者)、カント(哲学者)、ゲーテ(作家)、ヘーゲル(哲学者)、ガウス(数学者)、マルクス(経済学者)、ニーチェ(哲学者)、アインシュタイン(物理学者)



2 件のコメント:

  1. 現在のドイツといえば、経済大国のイメージが。
    職業柄、製図用品はドイツ製が良いという認識かな。

    東西に分裂されていたことも今ではずいぶん前に
    感じられる人もいるんだろうね。

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  2. 敗戦したけど、ものづくりの技術で経済大国へとのし上がっていった、という点で日本と同じだね。

    壁崩壊は一昔前だけど、今でも東西の格差やひずみがあって、壁復活を望んでいる人も少なからずいるらしい。

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